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インフルエンサー頼みはもう古い!中国で流行する新たなライブコマースの形とは

文:牧野 武文(ライター)
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人気のインフルエンサーがライブ配信に登場して商品を紹介、「3、2、1!」の掛け声とともに、瞬く間に数百万個が完売する──。こうしたインフルエンサーによるライブコマースの時代が、中国では終わろうとしている。

インフルエンサーイメージ
(i-stock/ChayTee)

 トップインフルエンサーは確かに規格外の販売力を持っている。しかし、人気と比例するように契約金の額も上がり、さらには1個あたりの販売手数料も支払わなければならず、売れれば売れるほど依頼主の負担は大きくなる。

 また、商品ではなくインフルエンサー自体に興味を持つ視聴者が多く、一度商品を購入してから返品するユーザーも少なくない。

 無名ブランドが認知を高めるためには活用価値があるが、販売を拡大するという意味では活用価値が少なく、利益もほとんど出ないのが実態だ。このことから、中国では昨今、“脱インフルエンサー”を図る企業も増えていた。

人気インフルエンサーの水増し注文が発覚

 その動きに拍車をかけたのが、2024年8月に起きたある事件だ。

 太原老葛という人気インフルエンサーが4回のライブコマースで合計2811万個の商品を売ったが、そのうち1911万個は偽の注文だったという疑いが浮上した。知人の会社に委託して大量注文を入れさせ、商品出荷前にキャンセルをしていたようだ。

 太原老葛は合計900万元(約1800万円)の販売手数料を受け取っていたが、そのうちの3分の2は詐欺によるものだとみられている。この件は山東省龍口市公安が正式に捜査をしている。

 太原老葛は多くの中国人が知っている著名インフルエンサーだ。そんな人物がこのような詐欺を働くということは、他のインフルエンサーも多かれ少なかれ水増し注文をしているのではないか──。そう疑いを持つ人が増えている。

 しかし、

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