勢力図塗り替わる米宅配市場、アマゾンがフェデックスを抜き「業界3位に」が意味することとは
ウォルマートも宅配事業に参入!
アマゾンには及ばないものの、小売最大手のウォルマート(Walmart)も、EC事業の拡充と並行して、宅配市場への参入を果たしている。同社のEC売上高はアマゾンの6分の1程度ではあるものの、20年には対前年比76%増と急拡大しており、それに伴い宅配機能も強化中だ。21年8月には、アマゾンと同様のLaaS事業「Go Local」を開始。21年10月7日には、米ホームセンター最大手のホームデポ(Home Depot)が、同サービスを利用する第1号として名乗りを上げている。
宅配市場におけるリテーラーの存在感がより大きくなりつつあるなか、大手3社の1つであるUSPが対抗する動きを見せている。21年9月、インターネット上のプラットフォームサービスを介して単発の仕事を請け負う「ギグワーカー」を活用して短時間宅配を行う米スタートアップ企業、ローディー(Roadie)を買収し、ラストマイル物流の補強を図った。
このローディーは約20万人のドライバーと、米世帯の約9割をカバーする配送網を有しており、米家電量販店ベストバイ(Best Buy)などのEC宅配を担っている。「アセットライトで宅配のキャパシティを拡大し、今後も拡大が見込める宅配需要を取り込む施策に注目だ」(高島氏)。
高島氏は「リテーラーと専業の競合が激化するなかで、拡大を続ける宅配需要に対応すべく、両者による新たな技術や事業モデルの導入がさらに加速するだろう」と話している。
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