米ターゲット、10万人を臨時雇用、ホリデーシーズン商戦に向け
米ディスカウントストア大手のターゲットは、感謝祭(11月第4木曜日)から本格化するホリデーシーズン商戦に向けて10万人を臨時雇用することを明らかにした。同社ではEC(インターネット通販)の売上高が2021年1月期で前期比145%増、21年2〜4月期は50%増、5〜7月期は10%増と伸び続けており、店頭商品のピッキングや梱包・受け渡しなどを行うフルフィルメント担当を中心に、臨時雇用を増やす。
同社が19年と20年のホリデーシーズンに計画していた13万人の臨時雇用と比べると、今年は3万人少ない。これは待遇改善により、従業員の離職率が低下していることが主な要因だ。
ターゲットは20年に最低賃金(時間給)を15ドルに引き上げたほか、5度の臨時ボーナスを支給するなど、19年に比べて人件費投資を10億ドル増やした。今年も7月に店舗や物流センターなどで働く現場従業員に200ドルの臨時ボーナスを支給している。
また、今夏からスポットでの勤務申請や勤務シフトの変更が簡単にできる従業員向けのモバイルアプリを配布。今年のホリデーシーズンは35万人の既存従業員が勤務時間を最大で500万時間増やすことを想定している。
米大手小売業の間ではホリデーシーズンに向けた人材獲得競争が過熱している。ウォルマートは約250カ所の配送拠点(サムズクラブを含む)に勤務する2万人を、平均時給20.37ドルで無期雇用として採用する計画だ。
また、アマゾン・ドット・コムは配送拠点を中心に12万5000人を新たに採用する計画で、地域によって18〜22.5ドルの時給に加えて、最大で3000ドルの採用ボーナスを支給する。