大阪・生野区の万代ドミナント徹底調査で見えてきた、万代の強さの秘密とは
万代は2023年5月16日、大阪府大阪市生野区に「万代巽南(たつみみなみ)店」(以下、巽南店)を開業した。同社は巽南店を含め生野区内で4店舗を展開しており、ドミナントをより強固にした。巽南店を中心に各店の売場を調査し、“万代の強さ”を考察する。
調査日:2023年6月17~20日 ※文中の価格は調査日のもの、本体価格
ライフとの“陣取り”続くドミナントエリア
巽南店が出店した大阪市生野区は市内東部に位置する、個人商店や中小企業・工場などが密集するエリアだ。東側では万代が本部を置く東大阪市と接している。
万代は生野区内に巽南店のほか、「巽北(たつみきた)店」「巽西(たつみにし)店」「田島店」の計4店舗を展開。いずれも、区内の両端部を南北に走るJR大阪環状線と大阪メトロ千日前線に挟まれた住宅街に店を構えている。万代としては今回の巽南店の出店により、自社ドミナントをより強固にしたいねらいだろう。
しかし人口密集エリアゆえにライバルも多く、とくにライフコーポレーション(大阪府/岩崎高治社長:以下、ライフ)とは各店が競合関係にある。巽南店から南約1㎞には「ライフ平野西脇店」、巽北店から北西約700mには「ライフ巽店」、そして巽西店と田島店のちょうど真ん中には「ライフ生野林寺店」が位置するといった状況だ。まさに、万代とライフという関西圏を代表するSMチェーンによる“陣取り合戦”の様相を呈している。
生鮮強化を打ち出す新店「巽南店」
まずは新店である巽南店から、売場を詳しく見ていこう。同店は大阪メトロ千日前線「南巽」駅から徒歩約9分、JR関西本線「平野」駅から同約12分の場所にあり、周辺は工場と住宅街が混在したエリアが広がっている。なお、店舗前の道路を500mほど南下したところ
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