最新テック×一貫生産が可能にする、セーレン、世界で1着だけのパーソナルオーダーとは
「作ったものを売る」ではなく、「売れるものだけを売る」
―国内で縫製から製造、販売まですべて行っているそうですね?
大塚 実は10年以上前からデジタル技術を活用したパーソナルオーダーの方式にチャレンジしてきているんです。たとえば、スポーツのチームユニフォームの製作、既製品が合わないというケースが多い水着や浴衣など、さまざまな分野で試行錯誤を繰り返してきました。
一方で、SDGsを達成するために「在庫を持たずにお客さまの声にいかに応えるか」を追求してきました。当社が30年前から行っている独自技術は、個別デザインの生地の在庫をもつ必要が一切ない。真っ白の生地さえ持っていれば「必要なときに、必要な分だけ生産」することで、「在庫レス・廃棄ゼロ」に貢献します。
さらに、縫製から製造、販売までのすべての工程を、自社グループ内で一気通貫で対応できる体制が確立しています。国内の自社工場でお客さまのお好みのデザインを一着から作ることができる。これこそが、「短納期」「小ロット」が実現できる理由です。
また、素材メーカーとして今売れている素材がリアルタイムでわかるのも強み。自社ブランドを拡げていく上で大きなアドバンテージになります。また、お客さまがお求めであれば、天然繊維でも合成繊維でも、分厚い生地でも薄いレース生地であっても、どんな生地にもお好みのデザインを表現する技術がある。フレキシブルに対応できる、これもセーレンの強みだと思っています。