セブン、セコマ、神戸物産・・・オンリーワン商品で無競争状態を作る 食のSPA 化!
商品の「価値」をどう伝えるか
最後に、商品の「価値」を伝えることの重要性についてもふれておきたい。
本特集の取材に応じたセブン&アイ・ホールディングス(東京都/井阪隆一社長:以下、セブン&アイ)の常務執行役員グループ商品戦略本部長の石橋誠一郎氏が、情報発信の重要性を示すあるエピソードを披露している。
セブン&アイグループが展開する「セブンプレミアム」において、サラダチキンをリニューアルしたときのこと。同商品はブームが一段落して販売が低調だったが、リニューアルで商品名に「糖質0g」と表記したところ、再び上昇軌道に乗ったというのだ。
ここで重要なのは、「もともとサラダチキンに糖質は含まれていない」という点だ。つまり、あえて商品名に表記したことでお客に「価値」が伝わり、売上増につながったのである。
せっかく独自商品を生み出しても、その「価値」がお客に伝わらなくては販売につながらない。POPでの商品説明や陳列、パッケージデザイン、イベント開催など、「商品力に長けている」といわれるチェーンは、商品の「価値」を訴求するための情報発信にも力を入れている。本特集では有力各チェーンの商品開発の取り組みをレポートしているが、「商品開発力」だけでなく、独自商品を売り込んでいく「販売力」にも注目してほしい。
進む!食のSPA化~競争回避のオンリーワン戦略~ の新着記事
-
2021/03/31
中小チェーンでも食のSPAはできる!異色、関西の無添加商品開発スーパーの秘密 -
2021/03/31
売場販売効率はホールフーズの倍!「トレーダー・ジョーズ」の商品を買ってしまう4つの理由 -
2021/03/31
ウォルマート、アマゾンと差別化に成功、ターゲットの商品開発の強みとは -
2021/03/31
商品開発はバイヤーの仕事ではない!開発成功の決め手は、商品部組織改革にある! -
2021/03/30
DSのロヂャースが、低粗利益率のPB「マイカイ」で大成功している理由 -
2021/03/30
食のSPA化が進んでいるクイーンズ伊勢丹 PB比率2割のために行う施策とは
この特集の一覧はこちら [13記事]
関連記事ランキング
- 2024-12-06消費者がリピ買いしている商品はこれ! 2024年7~9月リピート率ランキング
- 2024-12-022024年春・夏に発売してヒットした13食品に共通する圧倒的な「信頼感」
- 2024-12-06ニップン「野菜を食べるカレー」がリピート率ランキング1位(※)を獲得
- 2021-03-25セブン、セコマ、神戸物産・・・オンリーワン商品で無競争状態を作る 食のSPA 化!
- 2024-01-23小売業の課題解決を図りながら 持続可能な発展をめざす!
- 2024-12-03ヘルシー時代の小売重要キーワード「スナッキフィケーション」「ソバーキュリアス」とは何か
- 2023-01-21ヤマモリ 三林圭介社長、「ベンチャースピリット」で変革への挑戦を加速する
- 2024-10-21健康・機能性市場トレンド2024 秋・冬
- 2024-11-11即席麺市場、秋冬の需要期に向けて各社からこだわりの新商品が続々登場
- 2024-12-03「塩分チャージタブレッツ」3品目の新レギュラー“梅味”の確かな手応え