「ロイヤルホスト」などを展開する外食大手のロイヤルホールディングス(HD)は10月27日、早期希望退職の募集を行うと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外出自粛やインバウンド(訪日外国人客)需要の激減で同社の業績は悪化しており、希望退職の募集によって人件費の削減を図る。
12月1日から18日まで、200人程度の希望退職を募集する。対象は12月31日時点で50歳以上64歳以下の社員。国内の連結子会社9社の社員も対象とする。応募者は2021年1月末で退職する。
同社はコロナ危機を乗り越えるために、賃料の削減交渉、役員報酬の減額、不採算店舗の閉鎖、本部組織のスリム化などに取り組んできたが、外食需要の減退が長期化していることから、人員削減に踏み込む。
ロイヤルHDは20年12月期の連結業績予想を未定としているが、上半期(1〜6月)の売上高は前年同期比40.8%減と大幅な減収で、営業損益は116億円の赤字(前年同期は16億円の黒字)に陥った。
同社は、「天丼てんや」の運営会社テンコーポレーションと、「シズラー」「シェーキーズ」を運営するアールアンドケーフードサービスを、21年1月1日付けでロイヤルホストに吸収合併することも発表した。また、給食事業のロイヤル空港高速フードサービスがロイヤルコントラクトサービスを吸収合併する。子会社再編で経営の効率化を図る。