崩壊へ進むアパレル業界を救う最後の戦略提言、合従連衡によるマルチプラットフォーム戦略とは

河合 拓 (株式会社FRI & Company ltd..代表)
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アパレル業界から逃げ出したデジタルベンダーたち

デジタルトランスフォーメーション
デジタルベンダーがアパレル業界から逃げ出しているという(写真はイメージ)

 アナリスト達やメディア達の「さあ、頑張って乗り切ろう」、「サステナブル経営だ」、「スポーツが流行る」、「今こそお客さまをみよ」などという“かけ声”を見聞きするたび、むしろ、「さあ、本土決戦だ」と国民を鼓舞した戦時中と全く変わらない状況なのではないかと思ってしまう。

 「ソーシャルディスタンス」や「新しい生活様式」なども、グレーの人」を民主主義の名のもとに野外放置したまま、コロナウイルスをばら撒かせていることを、なぜ善良なルールを守っている市民に対応を押しつけるのかが分からない。また、毎日のようにテレビで「今日は何人感染しました」とグレーの人を自由に歩き回らせている結果増加する感染者の数を見ていると、「これは漫才か」と思うほど情けなくなってくる。った1ヶ月の超法規的措置が、それほど危険かつファシズムの始まりだというなら、「理念のためなら座して潔く切腹せよ」といっているのと変わらないではないか。私は、私を批判する人に問いたい。あなたにそれだけの覚悟があるのか、と。自分自身の雇用さえ脅かされる状況の中、それでもたった3週間の超法規的措置に反対するほどの覚悟があるのか、と。

 さらに、この事実を知ってほしい。実は、オムニチャネルだ、Iotだ、AIだ、クラウドだとあれだけ騒いでいたデジタルベンダーは、さっさとアパレル業界から逃げ出し、今は陰も形も見当たらないのである。当然である。崩壊する産業に見切りをつけ、これから拡大する「テレワーク」などに投資をした方が儲かるからだ。読者諸兄は、何らかの形でアパレル業界に関連している人が多いことだろう。実は、私のところには悲痛な叫びや破綻した企業の中の内情を詳しく説明してくれるメールが舞い込んできている。だから、私は書き続けているのだ。

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記事執筆者

河合 拓 / 株式会社FRI & Company ltd.. 代表

株式会社FRI & Company ltd..代表 Arthur D Little Japan, Kurt Salmon US inc, Accenture stratgy, 日本IBMのパートナー等、世界企業のマネジメントを歴任。大手通販 (株)スクロール(東証一部上場)の社外取締役 (2016年5月まで)。The longreachgroup(投資ファンド)のマネジメントアドバイザを経て、最近はスタートアップ企業のIPO支援、DX戦略などアパレル産業以外に業務は拡大。会社のヴィジョンは小さな総合病院

著作:アパレル三部作「ブランドで競争する技術」「生き残るアパレル死ぬアパレル」「知らなきゃいけないアパレルの話」。メディア出演:「クローズアップ現代」「ABEMA TV」「海外向け衛星放送Bizbuzz Japan」「テレビ広島」「NHKニュース」。経済産業省有識者会議に出席し産業政策を提言。デジタルSPA、Tokyo city showroom 戦略など斬新な戦略コンセプトを産業界へ提言

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