消費者1000 人調査で判明!万代を選ぶ理由と課題とは

調査・解説:金田 葵(mitoriz DMB本部)、山室 直経 (mitorizDMB本部 本部長)、辻本 崇(mitoriz-dmb本部)
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卓越した売場づくりや商品政策により、関西でますます存在感を増している万代。では、消費者は万代のどのような点を評価し、どのような使い方をしているのか。また、どのような商品を購入しているのか。レシート調査から、リアルな実態に迫った。

メーン利用するSMでは2位に

 mitoriz(ミトリズ:東京都/木名瀬博社長)は、全国50万人以上のアクティブユーザーから月間1000万件のレシートデータを収集する国内最大級のデータベースを活用した消費者購買行動データサービス「Point of Buy(ポイント・オブ・バイ:以下、POB)」を運営している。

万代の外観

 本特集に際して、2023年6月9~22日、大阪府に在住するPOB会員1035人を対象に、スーパーの利用に関するアンケートを実施した。回答者のうち女性が56.3%を占め、年代別では40代以下が41.9%であった。また回答者のうち、子どもがいる世帯は47.4%となっている。

 まず、食料品の購入先としてメーンで利用しているチェーンをたずねた(図表❶)。「ライフ」が17.1%で最も多く、これに次いで「万代」が12.7%で、「業務スーパー」(10.1%)、「サンディ」(9.2%)、「イオン」(7.8%)、「ダイエー」(4.0%)、「イズミヤ」(3.6%)の順となっている。

図表❶メーン利用するチェーン

 これら上位7チェーンを対象に、メーン利用者の購買動向を比較した。各チェーンのメーン利用者の年代をみると(図表❷)、万代のメーン利用者は40代以下が53.5%を占め、その割合は7チェーンで最も高い。一方、業務スーパーやサンディでは50代がほぼ半数を占め、イズミヤは60代以上の割合が7チェーンで最も多い。

図表❷上位7チェーン利用者の年代層別分布

 次に、メーンで利用するチェーンの利用頻度を聞いた(図表❸)。7チェーン全体では「週1~2回」が最も多く(48.9%)、「週3~4回」(29.1%)、「週5~6回」(12.4%)、「毎日」(3.7%)と合わせて「週1回以上」が94.2%を占めている。万代のメーン利用者では「週3回以上」が51.9%で、ダイエー(53.7%)に次いで高い。一方、業務スーパーのメーン利用者では「週1回未満」の割合(11.4%)が他6チェーンよりも高くなっている。

図表❸メーン利用するスーパーの利用頻度

 メーンで利用するチェーンでの月平均購入金額(図表❹)は「3万円未満」が概ね8割を占めている。「3万円以上」の割合が2 割を超えているのは、イズミヤ(32.4%)、ライフ(22.0%)、万代(20.6%)の3チェーンであった。

図表❹メーン利用するスーパーの月平均購入金額

「安さ」「鮮度」「接客」で高評価

 続いて、メーンで利用するチェーンが競合チェーンよりも優れている点をたずねた(図表❺)。万代では

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調査・解説

山室 直経 / mitoriz DMB本部 本部長

山室直経(やまむろ・なおつね)

神奈川大学経営工学科卒業。パソコンメーカーを経て、米リサーチ会社にてコンサルティング業務を学ぶ。その後、大手家電量販店子会社のパソコンメーカーで経営企画室に従事。計数管理とERP導入による業務改善などのプロジェクトを経験した後、2012年3月ソフトブレーン・フィールド入社、消費者購買データ事業の新規立ち上げを行う。

現在はデータを軸とした事業開発と当社の基幹システムのDX戦略を担う

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