髙島屋は8月23日、「上海髙島屋」(中国・上海市)の閉鎖を撤回し、営業を継続すると発表した。運営会社である上海髙島屋百貨(同)の清算も中止する。上海髙島屋は2012年の開業以来、赤字が続いていることから同社は6月25日に同店の閉鎖と運営会社の清算を発表していたが、家賃減額などで家主と上海市政府から協力を得られることになったため、営業を継続する。
6月の発表では、8月25日で上海髙島屋を閉鎖するとしていた。運営会社の清算により20億〜30億円の損失が発生する可能性があったが、営業継続が決まったことで20年2月期連結業績への影響は軽微なものになる見込みだ。
上海髙島屋の営業面積は約4万平方メートルで、現地のデベロッパーが開発した大型ビルにテナント出店している。業態間競争の激化や周辺開発の遅れなどにより赤字が続いており、19年2月期の営業損益は8億6600万円の赤字、純資産は約35億円のマイナスだった。家賃減額などにより、「事業採算性が大きく高まるめどがたった」としている。