イズミは4月9日、創業者の山西義政氏(96歳)が5月29日開催の株主総会で取締役を退任すると発表した。退任後は名誉会長に就任する。
山西義政氏は終戦の翌年に広島駅前で露天商を始め、1950年に衣料品問屋・山西商店を設立、61年には株式会社いづみを設立してスーパーマーケット1号店をオープンした。スーパーの黎明期から成長期に第一線で活躍した経営者の1人で、93年に息子の泰明氏に社長を譲った後、26年にわたって会長を務めてきた。
なお、イズミが同日発表した2019年2月期の連結業績は、営業収益が0.3%増の7321億円、営業利益が8.3%減の352億円、純利益が12.8%減の234億円と増収減益だった。
18年夏の集中豪雨の影響もあり、単体の既存店売上高が0.6%減と伸び悩んだ。客単価は増えたが、客数が1.2%減少した。
西友から買い取った物件を「ゆめタウン下松」「ゆめタウン姫路」として開業したが、改装費用や人件費の増加などが利益を圧迫した。
20年2月期の連結業績は、営業収益が4.0%増の7613億円、営業利益が6.0%増の374億円、純利益が3.4%減の227億円を見込む。イトーヨーカ堂から営業を引き継いだ店舗を「ゆめタウン福山(仮称)」として19年夏にオープンするほか、食品スーパー4店舗を新設する予定だ。