サミット（東京都／服部哲也社長）は11月30日、神奈川県横浜市に「サミットストア踊場駅前店」をオープンした。神奈川県内で15店目、横浜市内では10店目の出店となる同店。本稿では、生鮮・総菜商品を中心に同店の商品政策を見ていこう。
野菜売場の「焼き野菜」コーナーとは？
「サミットストア踊場駅前店」は、横浜市営地下鉄ブルーライン「踊場」駅から徒歩5分の場所にある。１階に日産自動車の販売会社が入るビルの３階に構える同店の売場面積は609坪で、同じフロアには「トモズ」「ケンタッキー・フライド・チキン」「サイゼリヤ」、トモズとの協業で管理栄養士へ健康に関する無料相談ができるサービス「けんコミ」が入る
売場を見ていくと、入口近くの青果売場では、ブロッコリーやニンジンなど近隣の農家から直送された野菜を販売する地場野菜コーナーを設けている。農家の顔写真や畑の地図をPOPに記載し、安全・安心と地域密着をアピールする。
また、壁側には、店内で手づくりしたサラダやフルーツの盛り合わせを揃える「フレッシュサラダ＆カットフルーツ」コーナーを設けており、農家直送のキャベツを使用した「神奈川県産ふわシャキ！千切りキャベツ（大）」（税込149円）や「くだもの好きのフルーツミックス（中）」（税込345円）などを販売する。
「フレッシュサラダ＆カットフルーツ」を通り過ぎると「焼き野菜」コーナーがある。「コクうまアボカドのマヨチーズ焼き」（税込213円）、「ブロッコリーとパプリカのマヨチーズ焼き」（税込213円）、「そのまま揚げたさつまいもチップス・シルクスイート」（税込183円）など、横浜市内で採れた農産物を使用した野菜総菜を揃える。
「レンジアップ商品」と「焼くだけ簡単シリーズ」
鮮魚売場では刺身に力を入れており、オープン日は神奈川県産のアトランティックサーモンや真鯛、中とろなどが入った「お刺身盛合せ」（税込1814円）を販売。壁際にある「おさかなキッチン」では、煮魚・焼魚などの魚総菜を豊富に揃え、昼と夕方それぞれのピーク時間に合わせて、できたての商品を提供する。
鮮魚売場で注目したいのが、時短料理として近年需要が高まっている「レンジアップ商品」だ。「味付き骨取り赤魚（西京）」（税込214円）、「さけのちゃんちゃん焼き風」（税込321円）、「魚介と野菜のレンジ蒸し」（税込321円）など、高鮮度の素材を店内で加工したメニューをラインアップする。
精肉売場でも即食商品を提案しており、店内で加工した各種肉総菜を販売する。ここでもレンジアップ商品を揃えており、オープン日は、「レンジで蒸ししゃぶセット」、「生姜とごま油香る豚ばらの蒸ししゃぶ」、「レンジで蒸し豚肉野菜セット」（全て税込321円）などを販売する。
ほかにも、店内で手づくりし、あとはそのまま自宅で焼くだけで食べられる「焼くだけ簡単シリーズ」も扱っており、「ピーマン・椎茸の肉詰め」「4種野菜肉巻き盛合せ」（どちらも税込321円～）など簡便商品を豊富に揃える。
総菜売場では「たっぷり魚介の地中海風パエリア」（税込537円）や「彩りオードブル６種盛」（税込1058円）など、鮮魚の「おさかなキッチン」や精肉の「グリルキッチン」で製造した総菜を使った弁当を販売する。昼と夕方で品揃えや内容量を変えるほか、週末には家庭で食べる大容量メニューの品揃えを強化するなど、時間帯・日で変化するお客のニーズに対応するという。
同店の出店に際しては、複数のチェーンが手を挙げ、物件の“争奪戦“になり、最終的にサミットの出店が決まったという。サミット広報は「『ここにできたスーパーがサミットでよかった』と言ってもらえるようなお店をめざしたい」と話す。