2010年度重点テーマは「インフラ活用、基本事項の徹底、新規出店」=ライフ 岩崎高治社長
「ライフ住之江物流センター」の特徴は、店舗規模別に3パターンに分類して、カテゴリー納品を実施していることです。立ち上げ当初は、多少のトラブルがありましたが、ここにきてオペレーションは改善され、トータル物流コストの削減に寄与する手ごたえを確かにしました。
もうひとつの「ライフ新天保山低温センター」は、敷地面積2万1077平方メートル、建築面積1万1069平方メートル、延床面積1万2645平方メートル。取扱商品は水産、農産、畜産、総菜、インストアベーカリーの原料、日配食品で、近畿圏80店舗の低温物流、農産物流に対応でき、順調に推移しています。2010年の年間取扱高は440億円を予想しており、産地から店頭まで結ぶコールドチェーンづくりの拠点としての役割も期待しています。
また、この3月に70店舗まで対応可能な「ライフ堺低温センター」(堺市/委託先:ロジスティクス・ネットワーク)が稼働。さらに2010年11月までに鮮魚や精肉、一部総菜を扱うプロセスセンター(PC)の「ライフ南港プロセスセンター」(大阪市)を拡張し、近畿圏150店舗のPC商品に対応する体制を構築します。
基幹システムを再構築
──10年度は、首都圏物流の再構築も実施していくことを発表しています。
岩崎 大きなフレームは、近畿圏の物流体制と同じです。
10年10月に「(仮称)ライフ松戸総合センター」(委託先:菱食<東京都/中野勘治社長>)を千葉県松戸市に稼働させます。敷地面積2万218平方メートル、建築面積1万4138平方メートル、延床面積3万4201平方メートルで常温物流として預託在庫機能を活用したカテゴリー納品および南部拠点への小分け商品供給を行います。
また、低温物流では2温度帯による品質管理、農産物の産直仕分けスペースの設置などの特徴があります。
加工食品など約6200アイテムを扱い、年間取扱高は、980億円を予定しています。
なお、既存の「ライフ栗橋総合物流センター」(埼玉県)はPCに転用し、「ライフ栗橋プロセスセンター」として首都圏120店舗にPC商品を供給できるよう機能強化を図ります。
──インフラ整備のもうひとつの柱は基幹システムの再構築です。
岩崎 そうですね。当社の旧基幹システムは、ホストコンピュータを基盤に構築されており、拡張性はなく、レスポンスも遅く、災害対策や内部統制などへの対応も不十分でした。
そこで、日本ユニシス(東京都/籾井勝人社長)さんと連携して、ウインドウズを基盤とするフルオープン化のシステムを導入し、商品系、管理系などのシステムを刷新しています。
今後は、加工食品などの自動発注システムや総菜の原料換算発注システムなど店舗オペレーションにかかわるシステム開発にも当たっていきたいところです。