ビオセボン新体制始動!自由が丘店の新たな売場づくりと今後の戦略を八木盛之社長に聞く!
イオン(千葉県/吉田昭夫社長)グループでオーガニック専門スーパーを展開するビオセボン・ジャポン(東京都:以下、ビオセボン)は2022年5月、営業部長の八木盛之氏が社長に昇格、新体制がスタートした。コロナ禍でも積極出店を続けてきた同社。新たな成長フェーズに進んでいくという新体制ではどのようなことに取り組むのか。6月24日にオープンした最新店「Bio c’ Bon(ビオセボン) 自由が丘店」(東京都目黒区:以下、自由が丘店)の売場づくりとともに見ていこう。
「自由が丘」駅の至近に出店!
ビオセボンが6月24日にオープンした自由が丘店は、東急電鉄「自由が丘」駅から直線距離で約130mの場所にある。地上5階・地下1階の新設商業ビルの1階部分に出店した。

ビオセボン自由が丘店 店舗概要
●所在地: 東京都目黒区自由が丘2-11-21 NEWNO自由が丘1階
●営業時間: 9:00~21:00
●売場面積: 34.8坪
●駐車場: なし
●駐輪場: なし

売場面積は、2018年11月オープンの「ビオセボン東武池袋店」(東京都豊島区)とほぼ同規模となる34.8坪。ビオセボンの中では小ぶりな店舗ではあるものの、主力のグロサリーはほぼフルラインの品揃えとなっており、標準とする80坪タイプの店舗と遜色ない買物体験ができるようにしている。
取り扱いSKU数は、「輸入グロサリー」が772、「国内グロサリー」が660で全体の半分以上を占め、そのほかは「農産」が148、「その他生鮮(鮮魚・精肉)」が57 、「デイリー」が109、「デリカ」が136、「ウエルネス(健康食品など)」が429、「バルクフーズ(量り売り)」が57、「冷凍食品」が80となっている。
品揃えで強化しているのはウエルネスで、その中でもとくにベビー関連商品コーナーに広くスペースを割いており、オーガニックまたはそれに準ずるベビー用品や乳幼児向け菓子を充実させている。

また、「サステナブルストア」を標榜する同店では、環境に配慮した新たな取り組みが随所で見られた。たとえば、ナッツなどを20gから量り売りするバルクフーズコーナーは、これまでは専用容器での提供だったが、同店から容器の持ち込みに対応する。使う分だけを少量購入できることから創業時から支持を集めていた同コーナーだが、容器ゴミの削減にも取り組むことで、サステナブル推進を次のステップへと進めるかたちだ。
また、店舗の内装や什器にも環境にやさしい素材を多用しており、たとえばレジカウンターや農産什器には、環境負荷の少ない国産間伐材を使用。壁には火力発電所で発生する石炭灰や、コーヒーショップで使用済みのコーヒ豆など、さまざまな廃棄物を利用した。飛沫感染防止用のパーテーションも再生率100%ペット材のものとする徹底ぶりだ。

未曾有の値上げをどう乗り越えるか
今回の出店により、ビオセボンの総店舗数は28店舗となっている。16年12月に1号店「麻布十番店」(東京都港区)を出店して以来、着実に店舗数を増やしてきた同社。コロナ禍でも出店ペースは落ちることはなく、むしろ加速し、路面店のほか百貨店をはじめとした商業施設内にも出店することで、店舗網を急拡大している。
業績も
DCS Report の新着記事
-
2025/12/04
平均日販69万円! 沖縄ファミリーマート、強さの源泉は「地域密着」 -
2025/12/02
“コンビニ一本”で企業価値向上へ セブン&アイの新経営戦略の成否 -
2025/12/01
新PB、出来立て商品……駅ナカコンビニ「ニューデイズ」が新機軸の商品続々投入の理由 -
2025/11/17
利益面に明暗……ライフ、U.S.M.H、アークスの中間決算を解説 -
2025/11/06
トライアルが西友の買収を完了 徹底解説!結局、何がどう変わるのか? -
2025/11/04
年商18億円→35億円に!? コモディイイダ町屋店はなぜ“奇跡”を起こしたか
この連載の一覧はこちら [309記事]
イオン・グループ,ビオセボンの記事ランキング
- 2025-11-26ウエルシアHDの新フォーマット「ドラッグ&フード」 売場づくりの全貌を大解剖!
- 2025-08-13「グリーンビーンズ」の会員が60万人突破! 2030年までに単年度黒字化へ
- 2019-04-22イオンと資本業務提携したフジが トップバリュと距離を置く理由
- 2013-12-02年間2ケタ以上のNSCを開業!地域密着の商業集積めざす=イオンタウン 大門 淳 社長
- 2019-12-18#9 イオンという「外資」が、3極寡占化を促した
- 2020-01-1023年ぶりの社長交代! イオン電撃人事の裏側
- 2023-08-04どうなる「ツルハ」と「クスリのアオキ」 イオンの出資先で問われるガバナンスと再編の予兆
- 2024-08-26イオン、ヨーカ堂も本気、模倣困難な水準へ進化する総菜のSPA化!
- 2025-04-01簡便ニーズ対応で利益を生み出す! ヨークベニマル、トライアル、イオンのアプローチ
- 2025-04-09イオン・セブン&アイ相関図2025 激変する流通2大グループを大俯瞰!
関連記事ランキング
- 2025-11-21速報!バロー関東1号店「横浜下永谷店」 オープン日の模様を徹底レポート
- 2025-11-21ベルクのディスカウントフォーマット「クルベ」、開店から2年超で見えた変化と進化
- 2025-11-26気づけば5店舗……クスリのアオキが出店増やす「スーパーのアオキ」の全容
- 2025-11-19上期絶好調のバローHD 関東進出直前、小池社長が明かした「攻め手」
- 2025-11-25オープンから2年超のクルベ その至近で競合するヤオコー、2店舗の関係から見えてきたこと
- 2025-11-21楽天撤退、ライフ参入 センター型ネットスーパー激動期へ
- 2025-11-17利益面に明暗……ライフ、U.S.M.H、アークスの中間決算を解説
- 2025-11-26ウエルシアHDの新フォーマット「ドラッグ&フード」 売場づくりの全貌を大解剖!
- 2025-11-12ロピア進出機に阪神エリア随一の激戦地に 兵庫・尼崎エリア視察案内!
- 2025-11-22圧倒的集客力で激戦地を制圧!? 茨城タイヨーの「ビッグハウス」を大解剖!
関連キーワードの記事を探す
気づけば5店舗……クスリのアオキが出店増やす「スーパーのアオキ」の全容
「ドラモリ」が価格競争の台風の目に? フード&ドラッグ激戦区・宮城県名取市を現地調査
ウエルシアHDの新フォーマット「ドラッグ&フード」 売場づくりの全貌を大解剖!
東北随一の成長市場 宮城県名取・利府エリアの視察コースを案内!
食品スーパー市場占有率2025 大型再編続発で上位集中加速は必至の情勢
MAU率45%! 公式アプリ「iAEON」軸にイオンが描くCRM戦略の全貌
新PB、出来立て商品……駅ナカコンビニ「ニューデイズ」が新機軸の商品続々投入の理由
利益面に明暗……ライフ、U.S.M.H、アークスの中間決算を解説
セブン&アイとイオン 国内2大流通グループの中間決算を徹底分析!
経営戦略にサステナブルを組み込み、持続可能な小売業に変革する方法
「サステナブルはイノベーション生む起爆剤」ファミリーマートの戦略とは
オイシックス、食の社会課題解決と収益性向上を図るサステナブルリテール戦略とは





前の記事
