注文から10~60分での即時配送を実験 約1時間で30件超をこなすROMSとココネットのテクノロジーとは
2km圏内を注文から10~60分以内で配達
この即時配送サービスは、「MOPU」から2㎞圏内に居住する登録モニターを対象に、毎日11時から19時までROMSのモバイルアプリからの注文を受け付け、注文後10~60分以内で商品を届けるというものだ。「MOPU」で取り扱っていた商品に加え、野菜・卵などの生鮮食品を合わせて約450品目が品揃えされた。なお実証実験の目的から、配送料は無料で、最低注文金額なども設定しなかった。
この即時配送サービスでは「NFC」とココネットの配送管理システム「デリバリーソリューションサース」が連携。ユーザーがROMSのモバイルアプリで商品を注文すると、「MOPU」のロボットが商品をピッキングするのと並行して、氏名や住所などのユーザー情報がココネットに共有される。配達員は「MOPU」へ出向き、店内に設置されている配達員専用端末で注文番号を入力して受け取り口から商品を受け取り、梱包した後、ユーザーに届ける流れだ。
1日当たりの注文件数は平均30件。期間の前半は1日平均20件程度で推移していたが、徐々に利用が定着し、後半には1日30件を超える日が増え、最大41件まで増加した。注文件数は平日のほうが土日よりも多く、とくに平日の昼11時から13時と夕方18時から19時の時間帯で増えた。
ROMS社長室長の脇春菜氏は、この即時配送サービスの利用シーンについて「昼休みや終業後など、テレワークの合間に利用する傾向がみられた。買物のためにわざわざ外出するのが面倒なとき、リーズナブルなコストを払って商品を自宅に届けてほしいというニーズはある」と分析する。休日の外出時には「MOPU」に立ち寄ってモバイルアプリで注文した商品を受け取り、平日の在宅中は自宅に届けてもらうといったように、BOPISと即時宅配サービスを併用するユーザーもみられた。
「MOPU」では、最大6点という注文点数の上限を設けていたため、1回当たりの注文点数は平均3~5点、注文金額は500~1000円であった。商品カテゴリー別では「生鮮」が最も多く、「ビール・発泡酒」「チョコレート」「スポーツ・健康・栄養ドリンク」「スナック菓子・米菓」の順でこれに次ぐ。無料配送でCVSをベースとした品揃えということもあり、1回当たりの注文金額が5000円程度のネットスーパーに比べて注文点数や注文金額は少ない一方、商品カテゴリーの傾向は類似している。
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