[東京 13日 ロイター] – 内閣府が13日に発表した4月の景気ウオッチャー調査では、景気の現状判断DIが7.9となり、前月から6.3ポイント低下。新型コロナウイルス感染拡大の影響により3カ月連続で低下した。4月に記録した過去最低水準の14.2からさらに悪化し、過去最低を更新した。
家計関連動向、企業動向関連、雇用関連動向全てが悪化した。 内閣府は「新型コロナウイルスの影響により、極めて厳しい状況にある中で、さらに悪化している」と、前月より一層厳しい判断を示した。先行きについては「厳しさが増すとみている」とした。
現状について「外出自粛のため、内食需要が拡大し来客数も週末に集中し買い上げ点数が伸長している」(東北=スーパー)といった状況がある一方で、百貨店からは「食品売場のみ営業時間短縮、ほかは週末休業を実施していたが、ゴールデンウイーク前から臨時休業へ移行となり、ほぼ商売はできていない」(東北=百貨店)と苦しい声が聞かれる。
飲食店でも同様に「営業時間の短縮、一部店舗の休業を余儀なくされている。緊急事態宣言後、さらに来客数が減少した(東海=高級レストラン)という。
製造業では「完成車メーカーの製造ラインがストップしている関係で、製造現場の3割程度は休業している状態である」(東海=輸送用機械器具製造業)との指摘があった。
「感染を予防しながら、事業を継続しているが、対策の費用が膨れ 上がっている。売り上げにはつながらないため、収益率の悪化が懸念される」(近畿=建設業)など、業績悪化に不安の声があがる 。
雇用関連では「5ー6月末での派遣終了が増加している。新規の派遣依頼は、キャンセルも含め見直しも出ている」(九州=人材派遣会社)など、非正規雇用への影響はこれから表れそうだ。