一見違いがわからづらい商品も売り切る、ジャパネットの“接客販売”の妙
違いがわかりづらい商品をどう売る?
一方、製造業者にとってありがたいのは、自社の商品の特長を詳細にわたって説明してくれることである。
この世の中には、接客して内容を説明しないと、違いが分からない商品というのは山ほどある。 たとえば、「水(サーバー)」などは、その典型だ。
売場に並んでいる商品を単純に見比べてもわからないから、あまりこだわりのない消費者は「値段」で決めてしまうことが一般的だ。
しかしながら、「水」のような成熟商品であっても、ジャパネットの商品選択と“接客販売”は威力を発揮する。
採水地の選定、採水後の管理方法、廉価水との違いなどをしっかりと説明してくれるから、セルフサービスではなかなか動かない商品も爆発的に売れる。
製造業者にとって、このジャパネットの“接客販売”機能は、今以上に活用方法があるかもしれない。しっかり探ってみたいところである。現在は、スマホ活用による「ライブコマース」のような“接客販売”も出てきたけれども、ジャパネットほどの規模と繊細さを持ち合わせる“接客販売”企業はいまのところないような気がする。
1 2
千田直哉の続・気づきのヒント の新着記事
-
2025/05/06
競争に勝つためには、まずは敵を知ること -
2025/01/16
成功を超える喜び!経営者が見つけた「人材育成」の本質とは -
2024/09/02
魅力的な売場…抽象的な誉め言葉の意味を明確化するために必要なこととは -
2024/08/02
日本酒類販売社長が語る、2023年の酒類食品流通業界振り返り -
2024/07/03
「何にでも感激する経営者」の会社が業績が良い“意外な”理由 -
2024/06/07
経費率16%なのに?ローコスト経営企業が敗れ去るカラクリとは
この連載の一覧はこちら [1801記事]
関連記事ランキング
- 2020-03-23橋田壽賀子脚本の名作『おしん』のモデルといわれる2人の女性スーパーマーケット創業者
- 2020-05-01オーケー、テンアライド、セコム 起業家兄弟を育てた父・飯田紋治郎の教え
- 2022-08-24人々を悩ませる「先入れ先出し」と「後入れ先出し」
- 2020-02-06スパイ教育を受け、戦後小売の道に 一大勢力を築いたバロー創業者、伊藤喜美物語
- 2020-09-17最終回 ユニー“中興の祖” 家田美智雄さん、在任4年の実績と後継者選び
- 2019-03-28ローカル食品スーパーの名将 エブリイ岡﨑雅廣さんを悼む
- 2019-05-23コーナン商事、建デポを買収 コーナンPROとの相乗効果で首都圏攻め!
- 2019-12-181店舗で売上150億円超!ジョイフル本田をつくった男のスゴイ経営哲学
- 2020-04-08コロナの逆風下だから知っておきたい「ゆめタウンをつくった男」山西義政さんの38の金言
- 2020-04-16無印良品、ロフト、パルコ…セゾンを作った男、堤清二物語




前の記事
