セブン&アイ、純利益2.3倍=ヨーカ堂店舗売却で―25年3~5月期

セブン&アイ・ホールディングスが10日発表した2025年3~5月期連結決算は、純利益が前年同期比約2.3倍の490億円だった。前年同期に計上していた通販大手ニッセンホールディングスの株式売却に伴う損失の影響がなくなったほか、イトーヨーカ堂の店舗資産売却益も追い風となった。
売上高に当たる営業収益は、1.6%増の2兆7773億円で、3~5月期として過去最高を更新した。本業のもうけを示す営業利益は9.7%増の650億円だった。
スーパーストア事業は、ヨーカ堂の不採算店舗閉鎖に伴うコスト負担がなくなったことから増益となった。主力のコンビニ事業は、海外がプライベートブランド(PB)の拡充や人件費抑制の効果が出て、増益に。一方、国内は店内調理設備の導入コストが膨らみ減益だった。
26年2月期の通期業績予想は据え置いた。オンラインで記者会見したセブン―イレブン・ジャパンの阿久津知洋社長は、国内コンビニ事業について「非常に厳しい船出となった。お客さんに価値が伝わるような仕掛けを頑張りたい」と述べた。
また、買収提案を受けているカナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタールとの協議について、セブン&アイの丸山好道常務は「最終的な局面にはまだまだ至っていない」と語った。その上で、新たな経営体制下で初となる中期経営計画を、8月中に公表すると明らかにした。






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