3月都内物価、2.4%上昇=コメ最大、伸び加速―総務省

総務省が28日発表した3月の東京都区部消費者物価指数(中旬速報値、2020年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が109.1と、前年同月比2.4%上昇した。プラスは43カ月連続で、伸び率は2カ月ぶりに拡大。食料品高が続いており、米類は89.6%上昇と6カ月連続で過去最大の伸びとなった。
生鮮食品を除く食料は5.6%上昇し、2月の5.0%上昇を上回った。コメの価格高騰を受け、政府は備蓄米の放出を始めたが、本格販売は4月以降になる見通しで、今回の指数に影響は出ていないとみられる。
また、野菜の値上がりでキャベツは91.2%上昇。原材料価格の高騰が続くチョコレートは26.0%上昇した。
一方、エネルギー価格は6.1%上昇。このうち電気代は8.5%上昇、都市ガス代は2.0%上昇で、いずれも2月の上げ幅を下回った。政府の電気・ガス代の負担軽減策が影響した。
生活実感に近い生鮮食品を含む総合指数は2.9%、生鮮食品とエネルギーを除く総合指数は2.2%それぞれ上昇した。
同日発表した2024年度平均の都区部消費者物価指数は、生鮮食品を除く総合指数が107.8と、前年度比2.1%上昇した。上昇は3年連続で、伸び率は日銀が物価上昇目標としている2%を上回った。
東京都区部の指数は4月18日に公表される全国消費者物価指数の先行指標となる。