米ダラー・ツリー、傘下事業を10億ドルで売却=低所得者向け日用品が不振
【ニューヨーク時事】米ディスカウントストア大手ダラー・ツリーは26日、傘下のファミリー・ダラーを資産運用会社の連合体に10億ドル(約1500億円)で売却することで合意したと発表した。物価高の根強さが残る中、消費者の節約志向が強まり、低所得者層向けの日用品販売が不振に陥ったことが響いた。
連合体に参画するのは米ブリゲード・キャピタル・マネジメントと、米マセルム・キャピタル・マネジメントの2社。売却は当局などの承認を経て、今年6月末までに完了する見込み。
ダラー・ツリーは2015年にファミリー・ダラーを90億ドルで取得。小売り大手ウォルマートなどとの競争激化を受けて昨年には1000店規模の閉鎖計画を発表し、合理化を進めていた。売却で得た資金は、均一価格で販売する業態「ダラー・ツリー」のてこ入れに充てるとみられる。