昨年の免税売上高、過去最高=円安で訪日客増―百貨店協会
日本百貨店協会は25日、2023年の免税売上高が前年の約3倍となる3484億円だったと発表した。コロナ禍前の実績を上回り、比較可能な15年以降で最高。水際対策の撤廃で訪日客の来店が増え、円安効果により購入額が膨らんだ。
大半が中国本土からだったコロナ禍前に比べ、韓国や台湾、欧米からの客が増加。化粧品に加え、円安を背景に海外ブランド品など高額品が好調だった。真珠や伝統工芸品など、日本の商品も一部で売れた。
同協会は、「コロナ禍前に見られた大型バスで来店する団体ツアーは大幅に減り、少人数グループなど個人客にシフトしている」と分析した。
免税売上高を含む23年の全国百貨店売上高は5兆4211億円だった。既存店ベースで9.2%増と、3年連続のプラス。コロナ5類移行後、都市部の店舗を中心に客足が戻り、コロナ禍前の19年(5兆7547億円)とほぼ同水準まで回復した。
同時に発表した23年12月の百貨店売上高は6465億円。既存店ベースで前年同月比5.4%増と22カ月連続のプラスだった。