日本百貨店協会が24日発表した10月の全国百貨店売上高は、総額4281億円だった。既存店ベースで前年同月比11.4%増となり、8カ月連続のプラス。新型コロナウイルスの感染状況が落ち着き、コートなど外出着の販売が伸びた。訪日外国人の消費を示す免税売上高も、水際対策が大幅緩和された効果で4.4倍に急拡大した。
商品別では手土産用の菓子も好調だった。高級ブランド品や時計・宝飾品の一部に値上げ前の駆け込み購入が見られた。
多方面に広がる物価高の影響は「生鮮食品で出ているが、旅行関連商品の需要は強い。めりはりのある消費だ」(安田洋子専務理事)という。
一方、日本チェーンストア協会が24日発表した10月の全国スーパー売上高は1兆1025億円。衣料品が伸び、既存店ベースで1.6%増だった。食料品は0.7%増と小幅ながら7カ月ぶりのプラス。月間の値上げ品目数が今年最多となり、購入点数を減らす動きが強まったが、単価上昇の影響が上回った。