東急、ながの東急百貨店を完全子会社化、構造改革進める
東急は3月16日、株式交換方式により、ながの東急百貨店を完全子会社化すると発表した。これにより、ジャスダック市場に上場するながの東急百貨店は5月28日付けで上場廃止となる予定。
ながの東急百貨店は、1958年に丸善銀座屋として創業、東横(現・東急百貨店)との業務提携を経て、1970年に現社名に変更した。「ながの東急百貨店」(長野市)を運営するほか、子会社の北長野ショッピングセンターを通じて商業施設「ながの東急ライフ」(同)を営業している。
人口減少や郊外型ショッピングセンターとの競合などにより地方百貨店が総じて苦境に立たされるなか、ながの東急百貨店も売上高の減少が続いていた。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた2021年1月期の業績は、営業損益が2億8900万円の赤字(前期は9000万円の黒字)、最終損益が5億900万円の赤字(同500万円の赤字)に転落した。
ながの東急百貨店は現在、東急百貨店の連結子会社となっているが、グループの事業持株会社である東急が完全子会社化することで、グループの経営リソースを生かしながら、構造改革を進める