日本OTC医薬品協会 重点取り組みに「スイッチ・ラグの解消」を明記!
制度延長、すべてのOTCを対象にすることを要望
2019年度の事業活動計画の重点活動項目は以下の7つだ。
1.セルフメディケーション税制の普及啓発と活用促進
2.「国民の健康自助努力推進奨励基本法(仮称)」の制定に向けた活動の本格化
3.最新の法令に対応した信頼性保証業務の推進と適正なプロモーションの徹底
4.スイッチラグの解消、魅力ある配合剤開発のための規制改革推進
5.国民の健康リテラシー向上のためのくすり教育支援、情報提供
6.アジア各国への国際対応等を強化
7.「セルフメディケーションの日/週間」の活動を通じた啓発活動の推進
セルフメディケーション税制の2017年の利用状況は資料①に示した通りだ。
セルフメディケーション税制の初年度の申告者は資料①の上から3つめの欄にあるように2万6000人だった。今年の申告者は5月末に公表される見込みだ。
現行の制度は資料①左側にあるような税制のマークが付いた製品を購入し、確定申告すると、購入金額が1万2000円を超える部分について税金が還付される。申告には、健康診断、予防接種、がん検診などの領収書や結果通知表の提出が必要となっている。対象になるのは86成分1723品目。5年間の時限立法だ。
資料②は税制の認知度と利用意向の推移を表したものだ。最新の数値は2019年4月時点のものだ。認知率は70%を超えたが、水色の折れ線グラフの「利用意向」は、認知率が上がる一方で、減少傾向にある。この制度をより普及させるためには、見直しが必要な時期にきている。当協会は①セルフメディケーション税制対象品目の拡大(すべてのOTCを対象にする)、②下限金額(1万2000円)を引き下げる、③健康診断結果等の提出を不要にする(e-Taxと同様手元保管に)、③制度を延長する――の4点を2019年8月に税制改正要望する予定だ。
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海外と比べてスイッチ化は5~28年遅れという衝撃!