スイスのロシュ、新型コロナの抗体検査キットを来月までに投入へ
[チューリヒ 17日 ロイター] – スイス製薬大手ロシュは17日、新型コロナウイルス感染の抗体を調べる血液検査キットを来月までに投入すると発表した。抗体検査によって新型コロナへの免疫を獲得した人を特定し、移動制限などの対象から除外できれば、経済活動の再開につながる可能性がある。
ロシュは欧州連合(EU)の法律で定められた安全性能基準を採用している国々に5月初旬までに抗体検査キットを出荷したい意向で、米国でも使用できるよう、米食品医薬品局(FDA)の承認を申請しているという。
ロシュの診断部門を率いるトーマス・シネッカー氏は、6月までには検査キットの月間生産量を数千万個の水準に引き上げる計画だと述べた。
新型コロナの抗体検査キットは米医薬品大手アボット・ラボラトリーズ、医療機器メーカーのベクトン・ディッキンソン、イタリアの試薬メーカー、ディアソリンなどもすでに発売するか、あるいは発売を目指している。
他の多くの病気と同様に新型コロナ感染者の体に再感染を防ぐ抗体ができるかどうかは確認されていないが、新型コロナの感染拡大を防ぐために各国が導入した企業や交通の封鎖措置を解除する戦略を策定する上で、正確な抗体検査は必要不可欠とみられている。