人気食品スーパーのSNS施策まとめ10選!

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食品スーパーのイメージ

当記事では人気食品スーパーマーケットのSNS活用状況を調査しました。食品スーパーマーケットの宣伝方法というと、かつては新聞の折り込みチラシなどがメインでした。現在ではSNSを活用して巧みに情報発信している企業もあるようです。

また、宣伝ではなく顧客の役に立つ情報を投稿するアカウントも見られます。スーパーマーケットごとの特徴に適した運用がなされているのか、各SNSの運用方法について見ていきましょう(フォロワー数などは2021年12月現在のものです)。

ライフのソーシャルメディア公式アカウント・アプリ

ライフスーパーマーケット

ライフは首都圏と近畿圏を中心に店舗を展開する都市型スーパーで、食品スーパーとしては売上高1位のスーパーマーケットです。派手な拡大路線ではなく、出店地域を絞った「ドミナント戦略」で店舗数を増やしています。最近ではネットスーパーの導入店舗も増えており、専用のアプリもリリースされています。

SNSに関してはFacebookを2013年から運用しており、新店舗のオープン情報や季節のおすすめ商品などを投稿しています。また、ライフのInstagramアカウントはありませんが、公式アカウント「ララピー」の公式アカウントは運用されています。こちらではイベント情報やインスタライブ、Instagram上でのキャンペーンなど、積極的に配信を行なっています。

また、ライフアプリにライフのカードを登録することでララピー壁紙をプレゼントなど、アプリ利用者を増やすための投稿も定期的に行なわれています。直接的な商品宣伝ではなく、キャラクターのファンを増やす形で宣伝につなげているため、企業のSNSとしてはかなりソフトな印象といえるでしょう。

店舗規模や売上

会社名 株式会社ライフコーポレーション
店舗数 283店舗(21年9月時点)
従業員数 2万9,648人(21年2月期)
売上 7,591億4,600万円(21年2月期)

SNS展開

公式Webサイト http://www.lifecorp.jp/
LINE ライフ近畿圏
フォロワー数約38,000人
ライフ首都圏
フォロワー数約16,000人
Twitter なし
Facebook https://www.facebook.com/lifecorp428
フォロワー数約1万5,500人
Instagram https://www.instagram.com/lalapi0428/
フォロワー数約7,500人
(ライフ公式キャラクター「ララピー」)
その他SNS YouTube
アプリ あり(クーポン、チラシ、ポイントカード、電子マネー決済、キャンペーン)
ネットスーパー https://www.life-netsuper.jp/
ネット通販 なし

カスミのソーシャルメディア公式アカウント・アプリ

カスミFanページ

カスミは、茨城県を中心に関東圏に出店する食品スーパーマーケットです。2015年にマルエツ、マックスバリュ関東と経営統合し、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールデッィングスグループの一員となっています。

カスミのオリジナルアプリはありませんが、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス公式アプリが利用可能で、同アプリ内のスマホ決済機能「Scan&Go」はカスミ全店で利用可能となっているのが特徴的です。Scan&Goのような最先端のお買い物環境を整える一方で、移動販売車による移動スーパーも運営するなど、地域に根差したスーパー作りをしています。

SNSはInstagram、Facebook、店舗ごとのLINEを開設しています。Facebookはお店の様子やスタッフ紹介、おすすめ商品やレシピなどを投稿。さらにスーパーマーケットには直接関係ない季節の投稿なども見られ、フォロワーとのコメント交流などもあるようです。地域密着型のカスミらしいSNS運用となっています。

店舗規模や売上

会社名 株式会社カスミ
店舗数 187店舗(2021年4月末現在)
従業員数 正社員2,712人(2020年2月末現在)
売上 2,880億円(2021年2月期)

SNS展開

公式Webサイト https://www.kasumi.co.jp/
LINE 店舗ごとのアカウントあり
Twitter なし
Facebook https://www.facebook.com/kasumi.fanpage
フォロワー数約4万人
Instagram https://www.instagram.com/kasumi.corp/
フォロワー数約700人
その他SNS なし
アプリ なし※ユナイテッド・スーパーマーケットホールディングスの公式アプリ利用可能
ネットスーパー https://netsuper.kasumi.jp/
ネット通販 なし

アークスのソーシャルメディア公式アカウント・アプリ

ラルズ公式

アークスは北海道・北東北を中心に店舗展開する、創業60年の食品スーパーマーケットチェーンです。ローコスト運営を前提にした価格の安さに強みを持っています。

SNS公式アカウントは現在のところ開設されておらず、インターネット上では公式サイトとオンラインショップのみの露出となっています。公式サイトではチラシやキャンペーン情報の掲載などもされています。

一方で、アークスの公式アプリは、2021年にキャッシュレス決済機能が加わるなどしてリニューアルされました。SNSでの幅広い宣伝よりも、実際の利用者の利便性向上に力を入れている部分は、地域密着・ローコスト型のアークスらしい運営といえます。

店舗規模や売上

会社名 株式会社アークス
株式会社ラルズ
店舗数 344店舗(2021年2月末現在)
従業員数 5,393人(パートナー社員1万4,723人)(2021年2月末現在)
売上 5,569億4,600万円(2021年2月期)

SNS展開

公式Webサイト http://www.arcs-g.co.jp/
http://www.arcs-g.co.jp/group/ralse/
LINE なし
Twitter なし
Facebook なし
Instagram なし
その他SNS なし
アプリ あり(チラシ、ポイントカード、クレジット決済、プリペイドチャージ)
ネットスーパー なし
ネット通販 https://ralse.online/

ヨークベニマルのソーシャルメディア公式アカウント・アプリ

ヨークベニマル公式

ヨークベニマルは、福島県を中心に宮城県、山形県、栃木県、茨城県の5県に店舗を展開する食品スーパーマーケットです。セブン&アイ・ホールディングスの一員で、情報力や商品力、自社開発商品などでも強みを持っています。

現在のところTwitterやInstagramを開設しておらず、SNS施策は控えめな印象です。Facebookアカウントは存在しますが、商品の情報ではなく会社の取り組みなどを発信しています。その一方で、LINE公式アカウントは多くのフォロワーを集めており、27万人以上の登録者数となっています。チラシのほか、登録者限定でnanacoポイントがもらえるキャンペーンなど、SNSとしての機能はLINEに集中させているようです。

店舗規模や売上

会社名 株式会社ヨークベニマル
店舗数 235店舗(2021年2月末現在)
従業員数 1万4,988人(正社員2,810人、パート社員1万2,178人)(2021年2月末現在)
売上 4,690億5,700万円(2021年2月末現在)

SNS展開

公式Webサイト https://yorkbenimaru.com/
LINE 公式アカウントあり
フォロワー数約27万5,000人
Twitter なし
Facebook https://www.facebook.com/ybfan89
フォロワー数約350人
Instagram なし
その他SNS なし
アプリ なし
ネットスーパー なし
ネット通販 なし

オーケーのソーシャルメディア公式アカウント・アプリ

オーケー(公式)

オーケーは「高品質・Everyday Low Price」を経営方針とする、ディスカウントスーパーマーケットです。競合店対抗値下げを設定するなど、低価格に定評があります。また、オーケーオリジナルブランドや、自社開発のお惣菜やお弁当などは、安いだけでなく味も良いと人気で、テレビにもたびたび取り上げられています。

SNS施策としては、唯一Twitterを運営しています。投稿内容はチラシのおすすめ商品や、オーケーで販売している食品を使ったレシピなどとなっています。アプリは出しておらず、総じてインターネット上でのアピールはあまり積極的な印象ではありません。無駄をそぎ落として価格に還元する、オーケーストアらしい運用といえるでしょう。

店舗規模や売上

会社名 オーケー株式会社
店舗数 128店舗(2021年3月期)
従業員数 1万4,873人(2021年3月期)
売上 5,082億3,100万円(2021年3月期)

SNS展開

公式Webサイト https://ok-corporation.jp/
LINE なし
Twitter https://twitter.com/OK_EDLP
フォロワー数約2万1,000人
Facebook なし
Instagram なし
その他SNS なし
アプリ なし
ネットスーパー https://ok-netsuper.com/
ネット通販 なし

ヤオコーのソーシャルメディア公式アカウント・アプリ

ヤオコー公式

ヤオコーは埼玉県を拠点に、関東に広く出店している食品スーパーマーケットです。地域のニーズに対応した品ぞろえや提案を売りにしており、ヤオコー独自の商品開発にも取り組んでいます。公式サイトには季節の商品やチラシ、ネットスーパーやアプリ登録などへの導線がわかりやすく配置され、利用者にとって使いやすい形に整備されています。

SNSはInstagramとFacebookをメインに運用。Instagramは商品紹介がメインで、写真よりはイラストでの紹介が多くなっています。また公式キャラクター「ヤッポー」によるレシピ紹介など、キャラクターを前面に出した運営になっています。他方Facebookでは商品の写真も含めて紹介しており、使い分けが見られます。公式サイトやYouTubeには豊富なレシピが並ぶなど、商品紹介だけでなく顧客のニーズに応える投稿が多いのも特徴といえるでしょう。

店舗規模や売上

会社名 株式会社 ヤオコー
店舗数 181店舗(2021年3月現在) (ヤオコー169店舗、エイヴイ12店舗)
従業員数 1万6,055人(2021年3月末) (社員3,804人、パートタイマー・アルバイト1万2,251人)
売上 4,871億8,900万円(2021年3月期)

SNS展開

公式Webサイト https://www.yaoko-net.com/
LINE なし
Twitter なし
Facebook https://www.facebook.com/yaokococoro
フォロワー数約4,800人
Instagram https://www.instagram.com/yaoko_official/
フォロワー数約7,500人
その他SNS YouTube
アプリ あり(クーポン、チラシ)
ネットスーパー https://ns.yaoko-net.com/
ネット通販 https://ec.yaoko-net.com/

サミットのソーシャルメディア公式アカウント・アプリ

サミットストア公式

サミットは首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)に展開している食品スーパーマーケットです。「サミットが日本のスーパーマーケットを楽しくする」を事業ビジョンとし、公式サイトでもこだわり商品の紹介やレシピ紹介などがされています。

Twitterはサミット公式としてのアカウントと、サミットのバイヤーたちが更新するアカウントの2種類を運用しています。2つのアカウントを比較すると、現在はそこまで大きく内容が異なることはないようです。おすすめ商品や店舗内の情報のほかに、スタッフがランチに購入したお弁当が掲載されるなど、運用者の存在が感じられ、親近感のわく内容となっています。また実際に、購入したお弁当紹介のツイートには、フォロワーからのリプライがつく頻度も高くなっています。

店舗規模や売上

会社名 サミット株式会社
店舗数 118店舗(2021年3月末時点)
従業員数 正社員2,933人、パートタイム社員8,179人
売上 3,056億5,700万円(2021年3月末現在)

SNS展開

公式Webサイト https://www.summitstore.co.jp/
LINE なし
Twitter https://twitter.com/summitstore_co
フォロワー数約1万2,000人
https://twitter.com/summit_buyernow
フォロワー数約5,000人
Facebook なし
Instagram なし
その他SNS YouTube
アプリ あり(クーポン、ポイントカード、レシピ、チラシ)
ネットスーパー なし
ネット通販 なし

バローのソーシャルメディア公式アカウント・アプリ

バロー公式

バローは岐阜県や愛知県を中心とし、近畿・東海・北陸地方に出店しているスーパーマーケットです。プライベートブランドの商品や季節商品のオリジナルカタログなど、独自の商品開発にも力を入れています。各商品は公式サイトでも情報が整理されており、店舗のチラシも参照できるようになっています。

SNSは、レシピを投稿するInstagramを開設しています。レシピはジャンル別に分けられたハイライトからも探せるようになっており、レシピ集のような使い勝手です。レシピにはバローのプライベートブランド商品が使用されています。ほかにも、YouTubeチャンネルでレシピ動画を投稿しており、こちらは毎月発行する冊子「クッキングパートナー」と連動したアカウントです。おすすめ商品やキャンペーン周知の利用よりも、利用者にメリットを感じてもらいやすい、宣伝感の少ないアカウント設計といえます。

店舗規模や売上

会社名 株式会社バロー
株式会社バローホールディングス
店舗数 240店舗(2021年11月30日現在)
従業員数 社員8,168人、パートなど1万9,401人(2020年3月31日現在)
売上 7,301億6,800万円(2021年3月期)

SNS展開

公式Webサイト https://valor.jp/
https://valorholdings.co.jp/
LINE なし
Twitter なし
Facebook なし
Instagram https://www.instagram.com/valor.mouippin/
フォロワー数約2,800人
その他SNS YouTube
アプリ なし
ネットスーパー なし
ネット通販 なし

ベイシアのソーシャルメディア公式アカウント・アプリ

株式会社ベイシア

ベイシアは、多彩な店舗形態で出店しているスーパーマーケットです。食品特化のスーパーマーケットのほか、「スーパーセンター」と呼ばれる、衣食住を総合的に扱う大型店舗など、地域に合わせた出店を続けています。公式サイトは、店舗からのお知らせやおすすめ商品、ベイシアのネット通販サイトなど、利用しやすく整理されています。

SNSはFacebookやInstagram、YouTubeチャンネルを開設しています。YouTubeでは多くのレシピ動画を投稿。缶詰を使ったレシピ集や冷凍食品を利用したレシピ集など、実際に使い勝手が良さそうな情報を公開しています。FacebookとInstagramは連動して運用されています。おすすめ商品やレシピの紹介、キャンペーンなど、特にテーマの縛りはなく発信しているようです。純粋にお店からのお知らせに使う媒体としての利用という印象です。

店舗規模や売上

会社名 株式会社ベイシア
店舗数 139店舗(2021年2月末現在)
従業員数 1,519人(専任・パート社員・アルバイト 8,834人)(2021年2月末現在)
売上 3,059億円(2021年2月期)

SNS展開

公式Webサイト https://www.beisia.co.jp/
LINE 店舗ごとの公式アカウントあり
Twitter 店舗ごとの公式アカウントあり
Facebook https://www.facebook.com/beisia.co.jp/
フォロワー数約1,200人
Instagram https://www.instagram.com/beisia_official/
フォロワー数約2,000人
その他SNS YouTube
アプリ あり(ポイント、チラシ、クーポン、季節商品予約)
ネットスーパー https://www.beisia-shop.com/※休止中
ネット通販 https://www.rakuten.co.jp/beisia/
https://store.shopping.yahoo.co.jp/beisia/

ベルクのソーシャルメディア公式アカウント・アプリ

ベルク公式

ベルクは、埼玉県を中心とした関東圏に出店する食品スーパーマーケットです。生鮮食料品を中心に地域密着型のストア作りに取り組んでいます。昨今の情勢に対応して非接触での買い物システムも整備。ベルクのお買い物アプリ「スマベルク」を利用することにより、顧客がスマホで商品バーコードを読み取り、レジに並ばずに支払いすることが可能です。

SNS施策には注力しているようで、TwitterやInstagram、Facebook、店舗ごとのLINEアカウントのほか、YouTubeチャンネルも開設しています。Instagramはおすすめ商品などを紹介する公式アカウントとは別に、お弁当画像を投稿するインスタグラマー風のアカウントもあり、SNS映えする写真が投稿されています。

最もフォロワーを集めているのがTwitterで、商品写真などとともに、いわゆる「中の人(企業公式アカウントの運用担当者)」らしさも垣間見えるツイートが投稿されています。フォロワーからのコメントも頻繁に入っており、愛される企業公式アカウントに成長しているようです。

店舗規模や売上

会社名 株式会社ベルク
店舗数 123店舗
従業員数 計7,792人(社員2,206人、パートタイマーなど5,586人)
売上 2,844億6,000万円(2021年2月期)

SNS展開

公式Webサイト https://new.belc.jp/
LINE 店舗ごとの公式アカウントあり
Twitter https://twitter.com/belc_jp
フォロワー数約6万9,000人
Facebook https://www.facebook.com/belc.jp
フォロワー数500人
Instagram https://www.instagram.com/belc.jp/
フォロワー数約5,400人
https://www.instagram.com/obento_belc/
フォロワー数約1,600人(ベルクお弁当部)
その他SNS YouTube
アプリ あり(ポイント、チラシ)
ネットスーパー https://super.belc-netshop.jp/
ネット通販 https://www.belc-netshop.jp/

まとめ

LINE Twitter Facebook Instagram
ライフ
カスミ
アークス
ヨークベニマル
オーケー
ヤオコー
サミット
バロー
ベイシア
ベルク

食品スーパーマーケットは低価格や地域密着を売りにしている企業が多く、SNS映えを狙った投稿というよりは、生活感を感じられる投稿が目立った印象でした。オーケーのような、コストを省いて価格に還元する企業ほど、SNS運営を含めたインターネット上の露出はシンプルに抑えているようです。

それでも、お得な情報やチラシ情報を流すだけでも支持されている様子も見られました。チラシが手に入りにくいエリアの住民もいるため、SNSで手軽に毎日のお買い得品が見られる手軽さは重宝されるのかもしれません。

記事執筆者

株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア デジタル推進室では、日々の流通・小売業関連のニュースを配信するほか、メールニュースなどを通じてDCSオンラインユーザー様とのコミュニケーションを行っております。

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