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多様化する消費者 グローバルに学ぶ「食と健康の未来」とは

松本 渉(ローランド・ベルガー パートナー)
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多様化する消費者の「食と健康」への考え方

 小売の未来について論じてきた本連載も今回が最終回となる。

 小売の未来をドライブする重要な背景に「消費者の多様化」があることは、各回にわたって触れてきた。最終回である今回は、最も「多様化」が顕著に表れている分野である「食と健康」について、グローバルの動向を紹介しながら考察したい。

健康 食 イメージ
消費者の食と健康に関わる意識の「高まり方」は非常に多様で、企業はどのような軸で対応すべきか、悩むことが多い(i-stock/kitzcorner)

 消費者の食と健康に関わる意識はますます高まっている。しかしその「高まり方」は非常に多様で、企業はどのような軸で対応すべきか、悩むことが多い。

 たとえば、「健康によい食品」とは具体的に何を指すものなのだろうか。栄養のバランスが取れた食品を意味するのか。あるいは、人体に有害な恐れのある食材が含まれない食品なのか。

 前者を是とするなら、近年急速に増えてきた「完全栄養食」を謳う商品はそのフロンティアと言えるだろう。しかし後者の視点から見ると、それを不安視する消費者も少なくないかもしれない。

 また、「健康と食をどう両立するのか」という考え方も多様化を極めている。従来は、日頃の健康的な食生活による健康の追求が当然と考えられていたが、最近の若年層の間では「食」と「健康」を完全に切り離して考える向きもあるようだ。

 つまり、

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