カレー市場、時短・簡便・本格感を備えた新しいルウカレーが台頭
レトルトカレーはレンジ加熱でより利便性アップ
ルウカレーからのシフトに加え、コロナ禍のランチ需要などを取り込み、順調に拡大してきたレトルトカレーだが、ここにきてその勢いが鈍化しはじめている。レトルトカレーの期間通算の金額PIは、4358円で対前年同期比1.1%増、数量PIは21.77で同4.8%減となった(図表2)。月別金額PIでは半分の月で前年割れとなっている。
レトルトカレーは、ご当地カレーや有名店監修の商品、具材にこだわったものなど、豊富なラインアップが特徴だ。季節で大きく変動することがなく、年間を通して安定した需要となっている。また、袋のまま電子レンジ調理ができる商品も登場し、より利便性が高まっている。
エスビー食品では、名店の味わいが手軽に楽しめる「噂の名店」シリーズを電子レンジでの調理ができるようにリニューアル。また、タンドリー風チキンに、コクのある生クリームを加えた〈クリーミーバターチキンカレー〉を発売した。ハウス食品では、下町情緒とモダンが融合する街のスタイリッシュで居心地のよいビストロをイメージした「下町BISTRO CURRY」を新発売。ほぐし肉と3種の玉ねぎの味わいが溶け込んだコク深く濃厚なカレーが楽しめる。
丸大食品では、今年で発売10周年を迎えた「シェフの匠」シリーズをこの秋、リニューアル。〈キーマカレー〉はスパイス感をアップし、〈バターチキンカレー〉はクリーム感をアップした。秋冬限定商品として、濃厚でまろやかながらスパイス感を感じられる〈ベジタブルコルマ〉を発売する。
家庭ではつくれない本格的な味わいのカレーが楽しめるのがレトルトカレーの魅力。ラインアップを強化してさらなる需要アップを図りたいところだ。
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