日本酒市場、若年層や女性ユーザーなど新たな顧客を獲得する売場づくりを

ライター:石山 真紀(フリーライター・売場研究家)
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日本酒(清酒)の金額PIおよび金額PI対前年比

日本酒ビギナーへの提案強化が市場拡大のカギに

 日本酒カテゴリーは長年、中高年のヘビーユーザーがけん引してきたが、今後市場を拡大していくためには、若年層や女性といった日本酒ビギナーを獲得できるような商品開発や販促施策が求められる。メーカー各社では飲み切りサイズや低アルコールタイプなど多様な商品を開発し、ユーザーの拡大と定着に努めている。

 日本盛は「JAPAN SODA」のシリーズ品として、国産の柚子をひとしぼりした「日本盛JAPAN SODA柚子」を新発売。菊正宗は香りと味わいの保持にこだわった「ネオカップ」シリーズに「キクマサネオカップ180mL」をラインアップに加えた。白瀧酒造では動物の絵柄も可愛い新シリーズ「byJozen」を展開。白鹿は1997年発売のロングセラー「白鹿 すずろ」のパッケージをリニューアル、白鶴酒造は糖質ゼロのカロリーオフ商品「糖質ゼロ ライトテイスト」を新発売した。沢の鶴は昨年、期間限定発売で好評を得た本醸造生酒「なまんま」を通年で発売する。

 昨今の日本酒はフルーティーな香りを楽しめる商品が多く、洋食や中華などさまざまなメニューにも合わせやすい。価格訴求だけでなく醸造法や味わいの違い、料理との合わせ方など自分向きの商品と感じられる提案でトライアルにつなげることが、マーケットの拡大につながるだろう。

 夏場に向け冷やし生貯蔵酒や甘酒、微発泡タイプ、オンザロックなど、季節感のある演出や総菜とのコラボなど、新規ユーザーが興味を持つ仕掛けをつくることで、日本酒売場を盛り上げたいところだ。

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