お値打ちと価値を最大化する!2024年秋、精肉部門の商品政策
長引く原材料高によって食品の値上げ基調は続き、消費者は生活防衛意識を強めている。毎年繰り返される残暑の厳しさやコストアップにどう対応するかも大きな課題だ。こうした課題を解決し、成果を上げるための精肉部門の2024年秋の売場づくりについて解説していく。
市況分析&今秋の方向性
加速する“豚肉シフト”
長引くインフレ下で消費者の節約志向がいっそう強まっているなか、精肉部門では比較的値ごろ感のある豚肉の需要が高まっている。本来、牛肉の売上高構成比が高い関西においても“豚肉シフト”がさらに進んでいくと見られる。
一方で豚肉に需要が集中すれば、国産豚肉の枝肉相場の高騰は避けられない。精肉部門としては単価上昇に伴う売上アップは期待できるだろうが、利益確保の観点では抜本的な変化対応が求められることになる。
それは構成比が上がっている豚肉に限った話ではない。精肉部門すべての商品で商品開発、商品規格から販促に至るまで、これまでとはまったく異なる対策を打つ必要がある。とくに秋は、年末商戦を見据えた販売戦略を立てるための重要な時期であることを、あらためて確認しておきたい。
秋口は季節を先取りせず「スタミナメニュー」をアピール
他方、今や秋らしい時期というのは短く、とくに9月は厳しい残暑が続くことが常態化している。季節を先取りした商品政策(MD)も展開したいところだが、だからといって「鍋提案」はさすがに実態とかけ離れたものになってしまう。やはり秋口は残暑を乗り切る「スタミナメニュー」の提案を軸にしたほうがよいだろう。同時に、節約志向の高まりに対応して
店長必読!売場づくりと販促の教科書 の新着記事
-
2024/11/30
25年春、総菜MD提案!「麺メニュー」を深堀せよ! -
2024/11/30
鮮魚部門2025年春の売場づくり提案!3月は国産サーモンに注目せよ -
2024/11/29
焼き肉商戦は新商品で先手を取る!食べ方を含めた商品の提案を -
2024/11/29
相場高に負けない!青果部門、2025年春の売場づくり、販促提案! -
2024/11/08
基本を徹底しつつ健康を意識した売場づくりで差別化を図る! -
2024/11/08
専門家がヤオコー久喜吉羽店を徹底分析!斬新な鮮魚改革と意外な課題とは
この連載の一覧はこちら [125記事]
関連記事ランキング
- 2024-12-04ヤオコー、バロー、サミットで明暗 3月期主要SM24年度上期決算
- 2024-12-11強敵が次々商圏に出店!平和堂の戦略と新たなモデル店の成果とは
- 2024-12-12関西を攻めるバロー!大阪で あえて 激戦区に出店した理由とは?
- 2024-12-10EDLPと独自化で対峙!自信あり、ライフの関西オーケー対策
- 2024-12-13地域密着のEDLP フォーマットで迎え撃つ、関西地場中堅小売の戦略
- 2024-11-08怒濤の出店で1兆円が見えたロピア!大きな進化と懸念される副作用とは
- 2024-11-21冷食、京都MD強化 イオンスタイル伏見桃山の売場づくりを解説
- 2024-11-29相場高に負けない!青果部門、2025年春の売場づくり、販促提案!
- 2024-12-07イオン九州の戦略小型店、80坪のマックスバリュエクスプレス下呉服町店を徹底解説!
- 2024-11-20子育て世代をターゲットにするヤオコー川口SKIPシティ店の最新MDを徹底解説