徐々に広がりを見せる「日常生活で消費しながら備蓄する」ローリングストックの考え方

ダイヤモンド・リテイルメディア 流通マーケティング局
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カレーやスープなどのレトルト食品はストックに最適

 メーカー各社はローリングストックの啓発活動を積極的に行っており、ホームページではローリングストックの必要性や最適な商品を紹介している。なかでも保存性が高く、普段から家庭でストックされるレトルトカレーは備蓄に最適。ハウス食品ではレトルトカレーを豊富にラインアップしているが、温めなくても食べられる「温めずにおいしいカレー」はライフラインが止まった時に便利だ。植物油脂やトマトペースト、りんご繊維をいかした素材を使用し、温めなくてもさらっとなめらかでスパイスの香り高いカレーが楽しめる。

 丸大食品では、野菜ブイヨンの旨みが溶け込んだ「ビストロ倶楽部」シリーズや、まろやかで濃厚な味わいの「シェフの匠 バターチキンカレー」、香り豊かな中辛タイプの「同 キーマカレー」などを対象にした「ローリングストックスタートキャンペーン」を実施。キャンペーンを行うことで、ローリングストックの意識を高めるのが目的だ。

 カゴメでは、豊富な種類の野菜、豆、穀類がたっぷり入った「野菜たっぷりスープ」シリーズを提案。1食あたり食塩相当量1g以下のヘルシー設計で、常温でも食べられる。同社ではそのほか、30品目の野菜350g分をぎゅっと濃縮した「野菜一日これ一本」なども手軽に野菜摂取ができる商品として提案している。

 丸美屋食品工業では、ごはんと具材がセットになった「ごはん付き」シリーズをラインアップ。具だくさんなので1品で満足感があり、電子レンジか湯煎で簡単に調理できる。親子丼やとり釜めし、ビビンバなど豊富なメニューバリエーションだ。押し麦入りごはんとスープがセットになった「スープdeごはん」シリーズは、お湯を注いで3分で出来上がるので非常食はもちろん、忙しい時の食事にも便利だ。雑炊やお茶漬けなど、メニューバリエーションも豊富に品揃えされている。

ローリングストックに適した各社の商品

顆粒みそや和総菜など普段の食事にも便利な食品

 マルコメでは、大豆の栄養を手軽に摂取できる低カロリー、低脂質の「ダイズラボ 大豆のお肉」シリーズを展開。レトルト・乾燥・冷凍の3タイプあるが、レトルトタイプは賞味期限が12カ月で常温保存が可能。湯戻しも不要なので、デイリーストックに最適だ。

 また、従来の粉末みそと違って、みそ本来の風味を生かせる特許製法の顆粒みその「料亭の味 フリーズドライ
 顆粒みそ」は賞味期限が3年。好みの具材と合わせてお湯を注げばみそ汁に、炒め物やあえ物にもさっとかけるだけだ。

 森永製菓では「森永ホットケーキミックス」をローリングストックとして提案。少しの水と電子レンジさえあればいつものおいしさを簡単につくることができる。また、「もみもみホットケーキミックス」なら、袋の中に水を入れてもみもみすれば、後は加熱するだけで、洗い物も少なくてすむ。同社ではマグカップでつくる「レンジで蒸しパン」を提案。3ステップで簡単につくることができる。

 非常食といっても特別なものを揃えるのではなく、普段から食べているものをストックしておくと、食事でのストレスは軽減される。メーカー各社ではローリングストックの重要性を訴求し、家庭での備蓄率アップを図っていく。

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