第55回スーパーマーケット・トレードショー2021開催レポート
出展各社の取り組み
米国食肉輸出連合会(USMEF):コロナ禍に取り組むアメリカン・ミート、2021年の販促施策に注目!

コロナ禍の影響から今年のスーパーマーケットトレードショーの来場者は例年に比べて 少なかったが、その分、じっくりと商談ができたとUSMEFの担当は口を揃える。コロナ禍 だからこその施策を考え提供したい。そのために、今のトレンドと先行きの状況をしっかり 見極め、そこに自分たちが主張したいことを丁寧に織り込んだ販売施策を、年間を通して展開する。
アメリカン・ビーフの戦略
年間スケジュールに沿いつつ臨機応変な構えで
年間で消費者キャンペーンと販売施策キャンペーンを交互に展開
アメリカン・ビーフのコーナーでは、昨年すでにアナウンスしていた内容に肉付けをして、今年1年間を通してUSMEFが展開する販売施策を紹介した。
先の見通しの立ちにくい状況ではあるが、だからこそ、現場が安心できる施策を先々提案するとともに、臨機応変な構えも重視する。
年間スケジュール(図表1)を見ると、消費者キャンペーンと販売支援キャンペーンを交互に行うことがわかる。

3月1日から5月31日までは、「買って !食べて! ステーキ肉が当たる! 春のアメリカンビーフキャンペーン」を展開。アメリカ産と記載のある牛肉の値札ラベルとレシートを撮影し、公式LINEに送って応募すると、期間計でサーロインステーキ1kgが300名に当たるというもの。店頭で販売されているアメリカン・ビーフ商品がすべて対象となるので、告知資材で売場全体を盛り上げることができる。

シニアマーケティングマネージャー
「続いて夏場には消費者向けのオープンキャンペーンを行い、10月から年末にかけて冬の販売促進キャンペーンを展開します。こうして年間スケジュールを共有することで、早め早めの準備をお願いしています。詳細に関しても例年より早くアナウンスする予定です」(笠谷 樹シニアマーケティングマネージャー)
マネキン販売に代わる施策を準備
テイクアウト需要にも対応
まず充実させるのが、マネキンによる試食販売ができない替りとなるレシピ訴求シール(ラベル)とリーフレット。シールに刷られたQRコードを読み込めば、その料理のレシピ動画をすぐに観ることができる。既存のものに加えて、5種類ほどの新しいレシピ訴求シールを制作予定だ。売場で作り方まで提案をして、関連販売までつなげていく戦略である。
「秋にはレシピが60くらい揃うので、それを冊子にまとめてキャンペーン賞品として提供するつもりです」
またサイネージの提供や、そこに映す動画コンテンツの充実も検討している。
「そうは言っても、マネキンを待望しているお店も多いと思います。そこで、もしお声が掛かれば、試食販売であっても、推奨販売であっても、費用を協賛したいと思います」
外食向けには、引き続きアメリカン・ビーフバーガーを訴求するとともに、肉バルやバー向けに、テイクアウトやデリバリー需要に最適なビーフサンドイッチも提案。内食向けにも、肉メニューの新提案として訴求していきたいと言う。
会場ではオープンキッチンでメニュー提案を行い、ライブ配信も行った。アーカイブについてはUSMEFのYouTubeチャンネルにて公開する。
5つの施策でさまざまなニーズに対応、アメリカン・ポークの戦略
コロナ禍の新需要に向けた販売促進策を提案

マーケティングディレクター
「今年はコロナ禍での新たな常識として、『おうちで食べよう!』施策、キャンプ&バーベキュー向け施策、またこれも新たなトレンドと言っていいと思いますが、デリッシュキッチンや食べログといったネット媒体との連動施策、さらに、秋にはアフターコロナを願って”ポークトーバー”という新たな提案をご用意しています」(加藤悟司マーケティングディレクター)
「おうちで食べよう! プラス」施策は昨年からの継続で、自宅でアメリカン・ポークの各種メニューが手軽に調理できるシーズニングやソースの小袋添付販売。主要部位であるロース、肩ロース、ヒレ、バラ、スペアリブごとに使えるもので、春夏用としてまず7種類。昨年から継続しているものに加え、ステーキソース(BBQスパイス)、スペアリブソース(生姜焼きのたれ)、そしてトレンドである塩レモンを制作した。

CAMP&BBQ施策は、コロナ禍で急増しているキャンプやBBQ需要に応え、アウトドアでアメリカン・ポークを使ったおいしい料理を楽しんでもらいたいという思いから、第1弾はゴールデンウイークに合わせて展開、引き続き第2弾は夏秋シーズンに向けて展開する予定だ。量販店でアメリカン・ポークを購入したお客さまがスマホでレシートと商品ラベルを撮影して応募。抽選でコールマン商品やオリジナル商品が当たるというもの。併せてバーベキューメニューも提案していく。
今だからこその提案と先を見据えた「集い」の提案
ネット媒体とのコラボ企画は「デリッシュキッチン」と「食べログ」。前者は、アメリカン・ポークのレシピを媒体で紹介してもらい、利用者を近くの量販店に誘導する。また商品に添付したラベルのQRコードでレシピ動画に飛ぶといった方法を検討している。
後者は、食べログに加盟している外食店でアメリカン・ポーク対象メニューを注文するとその場で、またキャンペーンサイトにアクセスすることで、さまざまな賞品が当たるというもの。
最後が新しい提案。アメリカン・ポークの生産が盛んな米国中西部で催されているイベント“ポークトーバー”を紹介する。アメリカン・ポークのおいしさをいろいろな形で訴求するとともに、各種加工品も紹介。キッチンカーを用意し、キャラバンのように各店舗を回る。駐車場に滞在し、店頭とさまざまなコラボレーション。またUSポークパッカーを招いて肉フェスに参加するなど、収穫の秋に向けて、さまざまな方法を検討中。
「もちろん、例年の協賛、低温調理なども引き続き提案していきます。どんな形であれ、ご気軽にご相談ください」
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