【ホームセンターバイヤーが選ぶ年間ヒット商品2020】ペット:ドッグフード部門
~いなば ちゅ〜る いなばペットフード~
2018年秋に大型リニューアル「ワンタッチちゅ〜る」や健康機能商品を投入
「CIAOちゅ〜る」と一緒に受賞
いなばペットフードの犬用おやつ「いなば ちゅ〜る」は、2012年に発売された。18年秋にブランドの大型リニューアルとラインアップ強化を実施。ヘビーユーザー向けの大容量タイプの商品も多く取り揃えたり、片手で出せる便利な容器入りの「ワンタッチちゅ〜る」を発売した。現在は、総合栄養食タイプや緑黄色野菜入り、犬種別商品、お腹や関節といった健康に配慮した商品も投入して、「ちゅ〜る」ブランドを冠した犬用おやつは約70SKUになる。
アンケートを見ると、「いなば ちゅ〜る」を挙げたホームセンター(HC)から、「新しいドッグスナック元年となったと思う」、「厳しいドッグフードの解決につながる期待のアイテム。しっかりと拡販していきたい」といったコメントが寄せられており、期待の大きさをうかがうことができる。「ペット キャットフード」部門でも、いなばペットフードの「CIAOちゅ〜る」が受賞している。同商品も、対象期間内で「ワンタッチちゅ~る」、グルメ系「アペティート」などラインアップを多数拡充している。
ドッグフード、キャットフードともに、今後期待される商品としてまた、「グレインフリー」(穀物不使用)をあげるHCが多かった。グレインフリーは、炭水化物の消化が苦手なペットに優しいフードで、またアレルギーを持つペットに対しても有効という視点から注目を集めている。ただし価格面や製品化に課題もあるといわれており、今後の動向を注視したい。
圧倒的なブランド認知度
評価項目で最大の「5」を獲得したのは、「ブランド力」「新規機能性」「売場提案(販促)」「メーカーの広告力」の4項目だった。
「いなば ちゅ~る」のブランド力は高い。同商品の発売のきっかけの1つに、「CIAO ちゅ~る」を知って「犬にも『ちゅ~る』をあげたい」という声があがったこともあったという。また、「ちゅ~る、ちゅ~る、Wan ちゅ~る」のフレーズで流れるCMの効果も大きい。ペットを飼わない人でも「Wanちゅ~る」といえば、犬のおやつを思い浮かべるほどだ。また18年冬から、愛犬が「いなば ちゅ~る」を食べている動画を投稿できるスマートフォン用アプリ「Wan ちゅ~るメーカー」を配信。投稿された動画はTVCMにも活用するなど話題を呼んだ。
毎年のように新製品を投入し、原料、味、健康機能、使い勝手などの向上を図っていることも新規機能性の高い評価につながっている。