精肉MDの新常識!相場高でも売上利益をアップさせる3つの方法とは

湯浅 大輝 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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独自のMDに取り組む小売業各社

 すでに有力SM各社の精肉部門は、相場高の局面で、さまざまな施策を打っている。イオンリテール(千葉県/井出武美社長)は、お客の「不」を解消するMDとして、鶏もも肉のうす切りなどの商品を訴求。また、PCを積極活用することで、商品の安定供給を図っている。サミット(東京都/服部哲也社長)は、肉総菜を強化。お客の「あったらいいな」を実現するMDとして、グリルキッチンシリーズとレンジアップ商品を展開し、売上を伸ばし、リピーターを獲得している。

 関西エリアで総合スーパー(GMS)を展開する平和堂(滋賀県/平松正嗣社長)は、生肉商品に「栄養成分表示」を貼り付けるなど、健康志向のお客に訴求するMDを実践。自社ブランドの鶏むね肉やサラダチキンなどの商品が好調だ。さとう(京都府/佐藤総二郎社長)は、PCで製造する冷凍牛肉を展開するなど、競合他社にはない商品を訴求。商圏人口が少ないエリアで店舗を運営しているが、精肉部門は売上を伸ばしている。

 フード&ドラッグ企業として精肉をフルラインで展開するドラッグストア(DgS)のGenkyDrugStores(福井県/藤永賢一社長)は、DgS企業として唯一自前のPCで精肉を製造する。「100gあたり100円以下」を原則に、豚肉をメーンに価格を訴求し、商圏内のSMにとって脅威となる売場をつくっている。

 本特集では、こうした注目企業の取り組みや、専門家の提言、売場調査、消費者へのアンケート調査をお届けする。相場高で新たな局面を迎える小売業の精肉部門に対するヒントが詰まっているはずだ。

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記事執筆者

湯浅 大輝 / ダイヤモンド・チェーンストア 記者

1996年生まれ。シンガポール出身。同志社大学グローバル・コミュニケーション学部卒業後、経済メディアで記者職に就く。フリーライターを経て、2021年12月ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。大学在学中に1年間のアメリカ・アリゾナ州立大学への留学を経験。好きな総菜はローストビーフ、趣味は練馬区を散歩すること。

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