既存店売上高が6.3%増! サミットのベーカリー部門を伸ばす3つの施策
売場設計とコーナー展開で
出来たて感を伝える
22年度上期に大きく伸長したサミットのインストアベーカリー。これを実現するために注力した取り組みについて千葉氏は、①焼きたて感を伝える、②メリハリのある価格設定、③積極的な新商品の投入とリニューアルの大きく3つを挙げている。
①の「焼きたて感を伝える」では、来店客に「いつも焼きたての商品がある店」という印象を持ってもらえるように、売場でさまざまな工夫を施している。
まず売場設計では、大きなガラス窓を採用し、調理場でパンを焼成する様子が売場から見えるようにしている。サミットが近年、開発を推進している都市型小型店においても、限られた売場面積のなか創意工夫によって同様の売場づくりを実践している。
写真は2022年11月16日に東京都台東区にオープンした「サミットストア御徒町 TAKEYA1 店」のベーカリー売場だ。同店は2層で売場面積は計1080㎡しかない小型店だが、インストアベーカリーはまるで大型店のような売場づくり、品揃えを提供している。
次に、売場づくりにおいては、売場中央の目立つ場所に「焼きたてコーナー」を配置し、焼きあがった商品は、同コーナーにまとめて訴求している。結果、いつも焼きたてのおいしい商品がある店という認知につながっているという。
均一価格と特売品で
メリハリを出す
②の「メリハリのある価格設定」では、サミットでは、食パンやフランスパンなどの食事系のパンは同業他社並みの価格設定にする一方、ドーナツの均一販売と、特売品の訴求によって低価格を訴求してメリハリを出し、購入意欲を促しているという。
11月30日に開店した「サミットストア踊場駅前店」(神奈川県横浜市)では開店時、8種類のドーナツを各108円(税抜、以下同)均一で販売。また、「広告の品」として特売品の「ザクふわっ!メロンパン」や「発酵バタークロワッサン」も108円で訴求していた。