ハム・ソーセージ市場、大容量タイプの需要が拡大、料理素材としての訴求も視野に

石山 真紀(フリーライター・売場研究家)
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ハム・ソーセージカテゴリーの金額PI月別推移

料理素材としての魅力打ち出し、トライアルを促進

 現状、ハムやソーセージは朝食時にそのまま食べることがメーンとなっているが、料理素材として使ったり、夕食のメーンディッシュにしたり、おつまみに利用したりなど、使い方を広げることで使用頻度も向上するだろう。

 たとえば伊藤ハムでは「GAB丼」「GABドッグ」など在宅のランチ需要にもこたえる「The GRAND アルトバイエルン」を使ったお手軽メニューを提案。また新商品として夕食のメニューにも使いやすいボリューム感のある「The GRAND アルトバイエルン フランクフルト」を投入する。

 日本ハムでは「シャウエッセン®」ブランドから「ホットチリ」や「とろける4種チーズ」などフレーバー入り商品を発売し、おつまみ需要や若年層の取り込みをねらっている。

 さらに日本ハム・ソーセージ工業協同組合の「SDGs推進委員会」での取り決めに基づき、加工肉業界全体で環境配慮型パッケージの採用に取り組んでおり、ウインナーの巾着型パッケージを、袋状パッケージにすることでプラスチック使用量の削減につなげる動きが出てきている。

 かつてソーセージ・ハム類は数ある加工食品の中でも試食販売の多いカテゴリーだったが、現在は感染症対策の観点から難しい側面もある。そのまま食べるだけでなく料理レシピと絡めて提案することで来店客に気付きを与え、特売に頼らない購買に結び付けていきたいところだ。

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