重要キーワード!欧米で広がる「スローチェックアウトレーン」の本質とは

松岡 由希子 (フリーランスライター)
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スローチェックアウトレーン

 スローチェックアウトレーンとは、顧客が店員との会話を気軽に楽しみながら、せかされることなくゆっくり精算できる専用レーンを指す。

 オランダで712店舗、ベルギーで27店舗を運営する(2022年12月末時点)蘭食品スーパー(SM)ユンボ(Jumbo)は19年7 月、「クレッツカッサ(Kletskassa:おしゃべり専用レジ)」をオランダ南部フレイメンの店舗で初めて導入した。

オランダのユンボの店舗で導入されている「クレッツカッサ」
オランダのユンボの店舗で導入されている「クレッツカッサ」

 「クレッツカッサ」は、時間にゆとりがあり、店員とおしゃべりしながら精算したい顧客のためのスローチェックアウトレーンだ。オランダの保健・福祉・スポーツ省の孤独対策プログラムの一環として位置づけられ、多くの顧客からポジティブな反響を呼んだ。

 これを受けて、21年9月には「クレッツカッサ」の導入店舗をオランダ国内で200店まで拡大する方針が発表された。当時CCO(最高顧客責任者)を務めていたコレット・クロスターマン-ファンエード現会長は「われわれの店舗は多くの人々にとって

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記事執筆者

松岡 由希子 / フリーランスライター

米国MBA 取得後、スタートアップの支援や経営戦略の立案などの実務経験を経て、2008年、ジャーナリストに転身。食を取り巻く技術革新や次世代ビジネスの動向をグローバルな視点で追う。

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