ウェンディーズも大胆な実験!米国で進む店頭販促とダイナミックプライシングの融合
外食チェーンのウェンディーズが興味深い実験を開始する。レジカウンターの頭上に掲げられているメニューボードをデジタル端末に取り替えて、売価や表示メニューを需要と供給を分析しながら継続的に変更する試みだ。売価の頻繁な変更はダイナミックプライシングと呼ばれる。もちろん分析にはAIを利用することになる。

このニュースを「サージプライシング(Surge Pricing)」という表現で報じるマスコミがいて、政治家が反応しSNSで反対を表明するなど物議を醸した。サージとは急増を意味し、ピーク時の値上げと理解して否定的に反応した人が多かったのである。
もちろんウェンディーズのもくろみは単純な値上げではなく、ピーク時には高く、オフピーク時には安くと、人の動きによって価格を上下させて、収益の向上をめざすことにある。
需給の変動に合わせて売価を調整するダイナミックプライシングは、論理としては非常に合理的なのだが、物議を醸した事例のようにお客が感情的に受け入れるのか否かというハードルが存在する。そういう意味で極めて興味深い取り組みなのである。
計3000万ドルを投資へ
発表された計画によると、
鈴木敏仁のアメリカントレンド の新着記事
-
2025/04/04
マーク・ロリー率いる米ワンダーグループ フードデリバリー市場で急成長の理由 -
2025/03/06
日本のメディアは底が浅い!クシュタールによるセブン買収、本当の価値とは -
2025/02/05
日本人が誤解している「ウォルマートが多様性支援を縮小した」本当の理由 -
2024/10/17
置き配、ロッカーを超える利便性?ライブトラッキングが促す物流改革とは -
2024/09/21
ウォルマートも推進!小売業を変える、 広義の自動化とは何か? -
2024/08/14
「AIがサステナビリティを実現する」その最新事例とは
この連載の一覧はこちら [48記事]
