米マクドナルド、第1四半期利益は市場予想下回る
[30日 ロイター] – 米ファストフードチェーン大手のマクドナルドが30日発表した第1・四半期決算(3月31日まで)は利益が市場予想を下回った。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)封じ込めに向け、欧州では一部店舗が引き続き閉鎖されている。
決算を受け、株価は序盤の取引で4%超下落。年初来では約5%安となっている。
クリス・ケンプチンスキー最高経営責任者(CEO)は「3月末に閉鎖された店舗数は底に達したと考えている」と述べた。
30日時点では、世界中の約3万9000店舗のうち75%が営業中。これには米国内の約1万4000店舗も含まれている。また中国ではほぼ全ての店舗が営業を再開したが、日常生活が完全に戻っていないため需要は低調とした。
同社最大の市場である米国では、新型コロナ流行中にドライブスルーによる購入が売上高の90%に増加。通常の約66%増から伸びが拡大した。
同社は8日、3月の世界既存店売上高が22.2%減少したと発表。2020年の業績見通しも撤回した。第1・四半期の既存店売上高は3.4%減少し、リフィにティブのまとめたアナリスト予想の0.91%減を超える落ち込みとなった。
第1・四半期の純利益は11億1000万ドル(1株当たり1.47ドル)と、前年同期の13億3000万ドル(同1.72ドル)から減少。リフィニティブによると、アナリスト予想は1.57ドルだった。
売上高は6.2%減の47億1000万ドルとなったが、市場予想の46億5000万ドルを上回った。
コーウェンのアナリスト、アンドリュー・チャールズ氏は、バランスシートの健全さに加え、規模の利益が良好な顧客価値やキャッシュフローに現れており、マクドナルドは優良株としての特性を示しているとの見方を示した。