JACDS池野隆光会長 ドラッグストアの調剤売上1兆円突破で、次に行うべきこととは

ダイヤモンド・ドラッグストア編集部
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JACDS根津孝一副会長
「抗原キットの分類変更医薬品登録販売者の職域拡大を要望する」

 JACDS根津副会長 現在、新型コロナウイルス感染は第8波とともにインフルエンザとのダブル流行が懸念されている。2022年は抗原検査キットの第1類化、インフルエンザとの同時検査キットのスイッチ化も遅まきながら実現することができた。また第26回参議院議員総選挙では、政治連盟から推薦した与党の候補者は、ほぼ全員が当選した。

 ドラッグストア(DgS)業界に理解のある議員が多く国政に関与するということは大変心強いことだ。23年も与党である自民党のヘルスケア議員懇話会(林芳正会長)、公明党のドラッグストア振興議員懇話会(竹内譲会長)と連携しながら、DgSが健康で豊かな社会を実現するための、さまざまな環境整備に取り組んでいきたい。

JACDSの根津孝一副会長
JACDSの根津孝一副会長

 23年は、以下の活動を強力に進めていく考えだ。

 国民皆保険の堅持とセルフメディケーション促進、女性の活躍応援の観点からの要望として、引き続き緊急避妊薬のスイッチOTC(一般用医薬品)化、インフルエンザ用検査キットのスイッチOTC化、新型コロナOTC抗原検査キットの第1類から第2類への変更を申し入れていく。このうち、医療の逼迫を和らげる効果を見込める新型コロナOTC抗原検査キットの分類変更については、22年12月に木原誠二内閣官房副長官に申し入れ済みだ。

 また、国民の安心で円滑な医薬品購入アクセス整備の観点からは、医薬品登録販売者の職域拡大でもあり、OTC第1類医薬品の医薬品登録販売者による販売を要望していく。

 DgSにおいてもDX(デジタルトランスフォーメーション)は喫緊の課題だが、その進捗を妨げているものとして、行政単位で異なる各種手続き書類の問題がある。業務効率化を促進する観点から、これら書式の統一化も求めていきたい。

JACDS江黒純一副会長
「共同配送の実証実験を開始、物流課題の改善めざす」

JACDSの江黒純一副会長
JACDSの江黒純一副会長

 JACDSは2018年3月、経済産業省と共同で、25年までに取扱商品に電子タグ(RFID)を実装し、スマートストアの実現をめざす「ドラッグストアスマート化宣言」を策定している。21年3月には、この実現に向けて、「スマートストア実現に向けたRFID実装へのアプローチ」を策定した。

 22年10月から、JACDS加盟社であるウエルシアホールディングス(東京都)とツルハホールディングス(北海道)が、経済産業省の22年度「AI・IoT等を活用した更なる輸送効率化推進事業」として、青森県下北エリアで、それぞれの子会社による共同配送の実証実験をスタートさせた。配送効率の改善およびCO2排出量削減に関して、合計5カ月にわたる検証・効果測定を進めている。

 現在、商品管理はSKUごとにバーコードを付与して行うのが一般的だが、1品単位での管理が可能なRFIDが実装されるようになれば、各社ごとに物流センターを持たなくても、間違うことなく、商品の出荷、店舗への配送ができるようになる。配送先が複数企業にまたがるような場合でも、まとめて配送することが可能になり、トラックの積載率も格段に高められる。結果として同時に走らせるトラック台数も減らすことができ、配送コストの削減、CO2の排出量削減にもつながる。

 世の中のバーコードが電子タグに変われば、相当な効率化が見込める。しかしながら、こうした効果が見込めるにもかかわらず、意識の薄い業界トップも少なくないのが現実だ。きちんと注視してもらう必要があると思っている。22年は業界システム化推進委員会の委員長が、私からキリン堂ホールディングス(大阪府)の寺西豊彦社長に代わった。これを機にさらなるスピードアップを期待したい。

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