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フジ、25年2月期は増収減益に 統合初年度の負荷を乗り越え今期は構造改革フェーズへ

2025/04/15 05:35
植芝 千景 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者)
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フジ(広島県/山口普社長)は4月10日、2025年2月期の通期決算を発表した。マックスバリュ西日本との統合を完了し、新体制下では初の通期決算となったが、収益性の低下や減損損失の計上などが響き、営業利益以下の段階利益はいずれも2ケタの減益となった。一方、積極投資による競争力強化の取り組みは進行中で、今後は統合シナジーの創出と構造改革の定着を通じて、収益基盤の立て直しを図る構えだ。

マックスバリュイオンタウン楽々園店
マックスバリュイオンタウン楽々園店

統合初年度は投資が先行、25年通期は減益で着地

 フジの25年2月期通期決算(連結)は、営業収益が対前期比1.0%増の8089億円と過去最高を更新した。一方、営業利益は同14.3%減の129億円、経常利益は同17.6%減の143億円、当期純利益は同48.7%減の38億円と各利益は大きく落ち込み、増収減益での着地となった。

 減益の主因は、マックスバリュ西日本との統合初年度にあたる25年2月期に、既存店の建て替えや改装、販促強化などに積極投資を行ったことに加え、エネルギー価格や物流費の高騰、人件費の上昇といったコスト増が収益を圧迫したことだ。さらに、収益性が低下した店舗を対象に減損処理を行い、店舗資産にかかる特別損失として48億円超を計上したことが、最終利益を大きく押し下げた。

 販売面では、食料品が堅調だったことで、既存店売上高は対前期比1.8%増と一定の成果をあげたが、客数の減少傾向は継続(同0.5%減)。客単価の上昇と一品単価の高止まりによって売上増を維持する構造となっている。消費の二極化が進むなかで、フジは引き続き価格訴求と価値訴求の両立に取り組んでいく構えだ。

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記事執筆者

植芝 千景 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集記者

同志社大学大学院文学研究科(国文学専攻)修了。関西のグルメ雑誌の編集部に所属後、ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。趣味は地方をめぐって美味しいものを食べること。

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