[ロンドン 21日 ロイター] – 英調査会社カンターによる最新の世界のブランド価値トップ100社調査「ブランドZ」で、1位はアマゾン(6840億ドル)となり、2位がアップル(6120億ドル)、3位がグーグル(4580億ドル)と、米ハイテク大手が並んだ。これ以外の米企業も含めると、100ブランド(総額7兆1000万ドル)の74%を米国勢が占めた。
一方で中国のインターネットサービスの騰訊控股(テンセント・ホールディングス)が5位、電子商取引アリババグループが7位と、中国勢の追い上げが目立った。
カンター・ブランドZのグローバル戦略ディレクター、グラハム・ステープルハースト氏は中国企業のブランド価値について「ゆっくりだが着実に向上している」と指摘。独自の技術開発の強みを持つ企業が増え、中国市場だけでなく世界市場の主要トレンドに合わせていく力を示すようになっていると講評した。
ブランド価値が前年から2倍以上に急拡大した5社の大半が中国勢。電子商取引の拼多多(ピンドゥオドゥオ)、食品デリバリーの美団、高級酒の貴州茅台、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」が顔を出した。残る1社が米電気自動車(EV)大手テスラだった。
テスラのブランド価値は426億ドルで、前年比275%増加。自動車ブランドとしては成長スピードでもランキングトップになった。
欧州ブランドが後退し、中国ブランドに逆転される傾向も鮮明になった。100社に占める中国企業の比率は14%で、欧州企業は8%。10年前はそれぞれ11%、20%だった。
欧州勢としてのトップはフランスのルイ・ヴィトンで21位、ドイツのソフトウエア大手SAPが26位。英国勢で100社に入ったのはボーダフォン(60位)だけだった。
2021 Rank Brand Value $Billion % Change 2021 vs 2020
1 Amazon 683.852 64%
2 Apple 611.997 74%
3 Google 457.998 42%
4 Microsoft 410.271 26%
5 Tencent 240.931 60%
6 Facebook 226.744 54%
7 Alibaba 196.912 29%
8 Visa 191.285 2%
9 McDonald’s 154.921 20%
10 MasterCard 112.876 4%