日本フードサービス協会が発表した4月の外食売上高(全店ベース)は、前年同月比36.7%増となり、14カ月ぶりに前年実績を上回った。前年4月は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う第1回の緊急事態宣言の影響で、調査開始以来最悪の落ち込みとなっていたことから、その反動で大きく伸びた。ただ、感染拡大前の19年4月との比較では19.5%減となっており、依然として厳しい状況が続いている。
感染拡大による打撃が最も大きい飲酒業態は、事実上の活動停止状態となっていた前年と比較すると、「パブ・ビアホール」の売り上げが約5.8倍、「居酒屋」は約2.7倍に膨らんだ。ただ、4月25日以降、一部地域で3回目の緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が適用され、酒類提供が制限されていることから、コロナ前と比較すると20%台の売り上げに低迷している。
ファーストフード業態は前年比で17.6%増、前々年比では0.9%減だった。テイクアウトが堅調な「洋風」は前々年比を上回ったが、「和風」「麺類」「持ち帰り米飯・回転寿司」は前々年比ではマイナスだった。
ファミリーレストラン、ディナーレストラン、喫茶の各業態も前年比では約1.7倍から約3倍に伸びたが、いずれも前々年の実績を下回った。