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任天堂、「あつ森」一巡で今期減益予想 スイッチ人気は維持

中国上海で開かれたゲームショーの任天堂ブース
5月6日 任天堂は2022年3月期連結営業利益予想を前年比22%減の5000億円と発表した。写真は2019年8月、中国上海で開かれたゲームショーで撮影(2021年 ロイター/Pei Li)

[東京 6日 ロイター] – 任天堂は6日、2022年3月期連結営業利益予想を前年比22.0%減の5000億円と発表した。ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の販売台数は「あつまれ どうぶつの森」が爆発的な人気を集めた前期実績を下回る見通し。ただ同社では、スイッチの人気は依然高水準を維持している、としている。

今期のスイッチの販売予想は前年比11.5%減の2550万台、ソフトの販売予想は17.7%減の1億9000万本。会見した古川俊太郎社長によると「あつ森の爆発的なヒットで、前上期は過去に例がない(販売)規模で推移した」ため、反動を考慮した、という。

しかし、古川社長は今期もスイッチの出足が「ハード、ソフトともに高い水準で推移している」として、発売から5年が経過したゲーム機ながら、従来機ほど人気の衰えがないと説明。「(スイッチが)ピークを過ぎたとの認識はない。しっかり売って、計画を上回れるようにしたい」と、強気の姿勢を崩さなかった。

世界的な半導体不足に関しては、前期の生産に大きな影響はなかったとしながら「年明け以降、継続的にスイッチのハードに想定以上の需要がある。現状、作りたい台数を生産できているわけではない」として、今後の生産には「手を尽くしているが、計画に不透明感が増している」状況だという。

今期の連結売上高予想は同9.0%減の1兆6000億円、純利益予想は同29.2%減の3400億円。IBESがまとめたアナリスト21人の営業利益予想平均値は5659億円だった。前提為替レートは1ドル105円、1ユーロ120円。

前期の営業利益は前年比81.8%増の6406億円、売上高は同34.4%増の1兆7589億円だった。スイッチの販売台数は2883万台と37.1%増だった。