店頭価格より高くても売れる!LOHACOとメーカーのパッケージデザイン戦略
アスクル(東京都/吉岡晃社長)が運営する一般消費者向けECサービス「LOHACO」(ロハコ)では、ECの発展により生活者とメーカー、流通のWin-Winをめざす活動をしている「LOHACO ECマーケティングラボ」に参加する45社のメーカーとともに開発した52の新商品を提案する。2015年にスタートしたLOHACO ECマーケティングラボでは、「暮らしになじむデザイン」というコンセプトのもと、各企業が商品を企画している。
実店舗より高い価格でも デザインで売れる!
16年には花王が衣類・布・空間などの消臭剤「リセッシュ除菌EX」のボトルのデザインを、文字の記載がなく、部屋のインテリアとも調和するデザインに変えて販売。実店舗価格よりも100円高い価格設定であったものの、発売1年間で通常デザインの11倍の売上を叩き出した。また、17年に発売した家族みんなで使える弱酸性のハンドソープ「ビオレu 泡ハンドソープ」は、通常品の8倍の売上があげるほどのヒットとなった。
ナショナルブランド(NB)の商品パッケージは、店頭に並んだときにいかに目立つか、特徴がわかりやすいかという観点でデザインされている。一方、ECで販売する商品は、店頭で目立つ必要はない。WEB上で商品について説明すればよいので、パッケージ裏にある商品説明も不要となる。このようなECならではの商品説明をきちんとできる特性を生かし、LOHACOでは、「消費者が使いやすいデザイン」という付加価値を付与した商品を販売している。
店頭価格より高い価格設定であっても、デザインという付加価値によって商品が売れる。また、話題性があり、新しいお客を取り込むことに成功していることから、売上の伸びにつながっている。
こうした取り組みを始めて5年目となる今年、デザインに加え、注目を集めている「サステナブル」という視点を取り入れ、「暮らしになじむデザインであること」「機能性と使い勝手が良いこと」「買いやすい価格であること」をテーマにした新商品を投入する。
なお、10月19日から22日の4日間は、「暮らしになじむLOHACO展2019」を開催しており、その会場で販売する。