日本独自の「ダイエット・マーケティング」の系譜とこれから

坂口 孝則(未来調達研究所)
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日本人の体重が増える2つの時期

 「食べ過ぎ警報」。そんなアラートがあったら、日本の場合、けたたましく鳴るのは年始と初夏あたりだろう。実際、日本人の年間の体重推移を調査したデータを見てみると、この2つの時期に体重は増加する傾向にある。

 理由は明確で、前者は年末から年始にかけて暴飲暴食を重ねてしまう人が多く、後者は年度始めで花見やら送迎会やらで同じく飲食の量が多くなってしまうためだ。読者の方も身に覚えがあるに違いない。

 そして今号が発売される頃、食品スーパーなどを訪れるお客は、体重増加を気にしている人が多いはずだ。夏に向けて気温も上昇していくなかで、さっぱりとした食べ物や低カロリー・低糖質を売りにする商品を訴求することが重要なのは、筆者が言うまでもないだろう。

ダイエット関連商品をめぐる“系譜”

 ところで、日本人が体重増加を気にし始め、それが消費行動に反映されるようになったのは最近の話ではない。

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