DIYがブームから文化へ!ホームセンター各社は「アフターコロナ」に照準を
アフターコロナを見据えた戦略
これまでの第1〜第3次ブームを通じて、DIYは広く認知されるようになり、女性参加者が増えるなど、すそ野も広がった。
さらにDIYが「ブームから文化」として定着するようになるには、「材料・工具」「体験できる場所」「やり方・ノウハウ」の3つが必要になる。そのうち、「やり方・ノウハウ」はYouTubeをはじめとする動画の普及によりクリアできつつある。材料・工具を買う場所、DIYを体験できる場所の提供の2つがホームセンターに求められる。DIY初心者が材料・工具を買う場所としてHCを選ぶようになるには、プロ向けとDIY向けの売場を区別することと、カテゴリーごとの縦割りではない売場づくりをすることが求められる。いまだに多くのHCの資材・工具売場はプロ中心に考えられており、一般消費者にはわかりにくくなっている。
DIYを体験できる場所も不足している。ホームセンター以外でも、リアル店舗型のDIYショップとして成功を収めているところは数が少ない。その点、HCには集客力があり、DIYに興味がある人が商品を買いに来るだけでなく、工作スペースを使って体験できる場所を提供することもできる。
直近1年間はコロナ禍でイベントやワークショップを自粛せざるを得ない状況だったが、DIYでファンを勝ち取るには「アフターコロナ」を見据えなければならない。デジタルを活用した非接触型のワークショップや、オンラインコミュニティの形成なども可能性があるだろう。
コロナ禍で起きた変化は一時的ではない。DIYが文化として定着するための土壌は整った。ホームセンターもアフターコロナに照準を合わせて、変わっていかなければならない。
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