ENEOSHD、2000億円で再エネ企業買収 構造転換加速

ロイター(ロイター・ジャパン)
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ENEOSのロゴ
10月11日、 ENEOSホールディングスは11日、再生エネルギー事業を手掛けるジャパン・リニューアブル・エナジー(東京都港区)の全株式を約2000億円で取得すると発表した。写真はENEOSのロゴ。都内で2020年8月撮影(2021年 ロイター/Issei Kato)

[東京 11日 ロイター] – ENEOSホールディングスは11日、再生エネルギー事業を手掛けるジャパン・リニューアブル・エナジー(東京都港区)の全株式を約2000億円で取得すると発表した。世界中で脱炭素の流れが強まる中、再生可能エネルギーなど環境配慮型のエネルギーの強化を図り、事業構造転換を加速させる。

ENEOSの井上啓太郎常務はオンライン説明会で、今回の買収はENEOSの事業構造を「抜本的に変革するもの」と位置付け、「どのように舵を切っていくかは重要な課題。具体的に一歩を踏み出すうえで重要」と述べた。

JREの株式は現在、米投資銀行ゴールドマン・サックスのアセットマネジメント部門が運用するインフラファンドと、シンガポール政府投資公社の関連会社が間接的に保有している。22年1月下旬に株式譲渡の予定。今回の買収は入札によるものだったという。

ENEOSは、23年3月期までの中期経営計画において、再エネや水素など次世代型エネルギー供給や環境対応型事業に4000億円の投資を計画していた。

2000億円という大きな資金を投入する価値について、井上常務は「既存アセットと将来価値を算定した。時間を買っているという要素もある」と説明。「妥当な価格だ」と述べた。

太陽光発電や陸上風力など再エネの開発能力に価値を見いだしているほか、今後、脱炭素の鍵を握るのは洋上風力だとし「洋上風力の開発能力には大きな期待をしている」と述べた。

国内での開発案件を着実に進めた後は、海外展開も見据えていくという。

3カ年の最終年度となる23年3月期末までに、国内外における再生可能エネルギー事業の総発電容量は100万kW超に拡大することを目標としていた。

JREの再生可能エネルギー発電容量は約37.9万kW(9月時点)、建設中のものを含めると約70.8万kWとなる。JRE全株式取得後のENEOSの国内外における運転中・建設中の再生可能エネルギーの総発電容量は、約122万kW(同)になるという。

現行の第2次中計を見直すことはしないが、第3次中計で、今後の開発目標を開示してきたいとしている。

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