バローが付加価値商品の製造を進める、最新鋭のプロセスセンターの内部と戦略を徹底レポート

森本 守人 (サテライトスコープ代表)、太田 美和子、松岡 由希子(フリーランスライター)、ダイヤモンド・チェーンストア編集部 (株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア)
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プロセスセンター大

岐阜県を本拠とし、中部や近畿、東海など幅広いエリアで食品スーパー(SM)を展開するバロー(田代正美社長)。プロセスセンター(PC)では主に畜産部門の商品の製造を行っている。当初は多くの企業と同じく作業の効率化を主な目的にPC活用を始めたが、最近はそれだけでなく付加価値の高い商品の製造にも取り組んでいる。

バロー最大規模のPCが昨年完成

 バローがPCの活用を開始したのは今から約10年前。「北陸PC」(富山県南砺市)を皮切りに、「福井PC」(福井県福井市)、「静岡PC」(静岡県島田市)、「可児P C」(岐阜県可児市)、「大垣P C」(岐阜県大垣市)と、合計5つのPCを有する。主に精肉の加工を行っているほか、一部のPCでは水産部門や農産部門の商品も製造している。

 今回取材した大垣PCは2020年10月に稼働を開始した最新のPCだが、吉田ハム(岐阜県/中村哲也社長)の本社工場の一部を間借りして稼働していたころから数えるとその歴史は約8年で、バローのPCのなかでは2番目に長い。敷地面積は同社最大規模の約3000坪。約70店舗への商品供給が可能で、平日は1日約5万パック、週末は9万~10万パック製造している。現在は朝5時から夜9時まで稼働しており、稼働時間を延ばせば最大約15万パックまで製造できるとのことだ。取り扱いSKUは約600で、正社員とパート合計で約170人(延べ人数)が働いている。

 バローがPCを導入した

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記事執筆者

森本 守人 / サテライトスコープ代表

 京都市出身。大手食品メーカーの営業マンとして社会人デビューを果たした後、パン職人、ミュージシャン、会社役員などを経てフリーの文筆家となる。「競争力を生む戦略、組織」をテーマに、流通、製造など、おもにビジネス分野を取材。文筆業以外では政府公認カメラマンとしてゴルバチョフ氏を撮影する。サテライトスコープ代表。「当コーナーは、京都の魅力を体験型レポートで発信します」。

記事執筆者

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

ダイヤモンド・チェーンストア編集部は、業界をリードする提案型編集方針を掲げ、小売業の未来を読者と共に創造します。私たちは単なるニュース伝達に留まらず、革新的なビジネスモデルやトレンドを積極的に取り上げ、業界全体に先駆けて解説することを使命としています。毎号、経営のトップランナーへの深掘りインタビューを通じて、その思考や戦略を読者に紹介します。新しくオープンする店舗やリニューアルされた店舗の最新情報を、速報性と詳細な分析で提供し、読者が他では得られない洞察を手に入れられるよう努めています。私たちの鋭い市場分析と、現場の細部にわたる観察を通じて、注目すべき店舗運営の秘訣を明らかにします。

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