アクシアルの新・3カ年中計を徹底解説 グループ会社との“調和”で製造小売、IT強化へ
発注やネットスーパーのシステムを子会社で内製化
また、情報処理及びソフトウェアの開発業務を担うアイテック(新潟県)では、自社の状況に即した独自のシステム開発を進める。たとえば、外部のIT企業とも手を組んで、AIをはじめ最先端技術を活用したアクシアル独自の自動発注システムを開発するほか、コロナ禍で大きく伸長したネットスーパーにおいても、今後のさらなる成長を見込みパッケージソフトをアイテックで内製化した。
グループ間での“調和”についての事例として、アクシアルでは「留学」と呼んで、アイテック従業員が数カ月間、食品スーパー店舗で勤務する機会をつくっている。そうすることで、IT人材の現場感覚を養うとともに、グループ企業間での人材交流を図ることで、現場に即したシステムを連携して開発できるようにしている。
アクシアルの新中計では3年間で230億円の設備投資を計画する。なかでも、ここで紹介したITと食品製造に積極的に投資していく考えだ。このうち食品製造について原社長は「生産拠点の拡充をさらに進めて、他店にはない独自商品をいっそう増やしていきたい」と述べている。関東・北関東を中心にアクシアルの商勢圏では価格競争が激化しているが同社は「積極的に価格を打ち出していくつもりはない」(原社長)方針で、独自商品によって差別化を図っていく方針だ。